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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「シッピング・ニュース」(2001)

 

シッピング・ニュース」(2001、原題:The Shipping News)は、新聞社の田舎の支局で、めったにニュースのないようなところで、記者として静かに勤務する失意の男、クオイル(ケヴィン・スペイシー)が、周りの人の暖かさに触れて、徐々に自分自身を取り戻していくといったストーリー。
 
ジュリアン・ムーアは、美人女優ではないが、演技派として、得がたい俳優ではないかと思った。「ことの終わり」の脱ぎっぷりのいい体当たり演技。「エデンより彼方に」での貞淑な人妻が、米50年代の保守的な時代に黒人と逢瀬を重ねるといった役柄などが印象深い。「めぐりあう時間たち」では、二コール・キッドマン、メリル・ストリープと共演、それぞれの時代を、存在感たっぷりに演じていた。

ジュディ・ディンチ、ケイト・ブランシェットも定評がある演技派。

シッピング・ニュース」(新聞のコラム名)の簡単なストーリー・・・。

クオイルは、子供のころの父親の厳しい教育がトラウマとなっていた。そのため、自分の殻に閉じこもる孤独な男となってしまった。あるとき、美しい女性ペタル(ケイト・ブランシェット)と出会い、結婚し、女の子が生まれるが、ペタルは娘をほったらかしにして、若い男と遊んでばかりいた。ある日、突然に娘を連れ去り、男とともに家を出ていってしまう。

次にクオイルのもとに届いた知らせは、ペタルの交通事故死と、彼女が娘を養子として売り飛ばそうとしていた事実だった。失意のクオイルは人生をやり直すため、娘を連れ、父の故郷ニューファンドランド島へと向かうのだった・・・(一部、HPより)。

出演は、ケヴィン・スペイシージュリアン・ムーアジュディ・デンチ 、ケイト・
ブランシェット 、ピート・ポスルスウェイト 、リス・アイファンズ
 
取り立てて、派手さはないが、北国の寒村風景が、荒涼として印象に残る映画だった。

事故死した妻ペタルに裏切られた中年男クオイルは、娘バニーを連れて叔母のアグニス (ジュディ・デンチ)と共に、ニューヨークから父の故郷であるニューファンドランド島にやってきた。クオイルは地元の新聞社に職を得て、コラム「シッピング・ニュース」を担当することに。
 
そこでは、編集長のジャック(スコット・グレン)、古株のタート(ピート・ポスルスウェイト)、家庭欄とゴシップ記事担当のビリー(ゴードン・ピンセント)、イギリス人ナットビーム(リス・エヴァンス)、ジャックの息子で大工のデニス(ジェイスン・ベア)、そして託児所を営む若き未亡人ウェイヴィ(ジュリアン・ムーア)らとの出会いの中で、クオイルは生活の活力を取り戻していく。
 
そんな中で、ウェイヴィとのささやかな恋の予感。心を躍らせる日々。しかし、嵐が起き、家は吹き飛ばされてしまう。それでも、もはや今までのクオイルではなく、心が癒える方向にあることを身をもって感じていた。淡々とした流れの中で、一人の男の心境の変化を描いていた。どちらかといえば地味な映画だった。

★★