「太陽はひとりぼっち」(当時、ヴィッティ30歳、ドロン26歳)
イタリアの女優モニカ・ヴィッティが今月2日亡くなった。90歳だった。”愛の不毛”とかアンニュイ(物憂げ、倦怠感)女優と言われ、ミケランジェロ・アントニオーニ監督作品の常連として、世界的に知られた。
1931年11月3日、ローマで生まれ10代の頃からアマチュア劇団に参加。ローマの演劇学校で学んだ後、舞台女優としてヨーロッパを回った。
1954年に映画デビュー。1957年、ミケランジェロ・アントニオーニの劇団に参加し「さすらい」に端役で出演。「情事」(1960)「夜」(1961)「太陽はひとりぼっち」(1962)「赤い砂漠」(1964)とアントニオーニ監督の作品に出演した。
映画館でリアルタイムで初めて見たのはマルチェロ・マストロヤンニと共演したコメディ映画「ジェラシー」(1970)だった。コメディエンヌとしての印象が強い。
チェイサーさん主催の恒例の「アラン・ドロン生誕祭」ライブシネマで演奏される「太陽はひとりぼっち」は演奏の中でももっともお気に入りの曲。
昨年の生誕祭イベント会場で購入した「太陽はひとりぼっち」(DVD)は、まだ封を切っていなかったので、追悼で再鑑賞したい。
■出演作品:※原題のみは日本未公開。
「情事」 L'Avventura (1960)✩✩✩✩
「夜」 La Notte(1961年)✩✩✩
「太陽はひとりぼっち」 L'Eclisse (1962)✩✩✩✩
「スエーデンの城」Château en Suède(1963)
「赤い砂漠」 Il deserto rosso (1964)✩✩✩
「私は宇宙人を見た」 Il disco volante(1964)
「唇からナイフ」 Modesty Blaise (1966)★★
「ゆかいな結婚」 Ti ho sposato per allegria(1967)
「花ひらく貞操帯」La Cintura di castità(1968)★★
「結婚大追跡」(1968)★★
「ジェラシー」 Dramma della gelosia(1970)✩✩✩
「La supertestimone」(1971)
「Polvere di stelle」(1973)
「La Tosca」(1974)
「自由の幻想」 Le Fantôme de la liberté (1974)
「アヒルのオレンジ風味」l'anatra All' Arancia(1975)
「Amori miei」(1979)
「Flirt」(1983)
「Scandalo segreto」(1990)
イタリア映画のお気に入り女優が90歳とはいえ亡くなっていくのは寂しい限り。
ご冥福を祈ります。
「太陽はひとりぼっち」は日本でもカバーされて歌われていた(園まり)。
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