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映画「ソング・トゥ・ソング」(原題:Song to Song、2017、日本公開は2020年12月)を見る。

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ソング・トゥ・ソング」(原題:Song to Song、2017、日本公開は2020年12月)を見る。監督・脚本はテレンス・マリック。出演は、ライアン・ゴズリングマイケル・ファスベンダー、ル―二―・マ―ラなどだが、ナタリー・ポートマンケイト・ブランシェットなど豪華俳優がちょい役で出演している。

夢を追い求めて模索する4人の男女の姿を流麗な映像美で描いた詩的ドラマということで、ストーリーだけを追っていると、突然関係ないシーンが出てきたリ、脈絡のない場面が登場し面食らう。理解するよりも「映像を堪能しろ」という映画のようだ。

「映像ポエム」といわれる作風のようで「超豪華俳優陣」×「エマニュエル・ルベツキによる撮影」を堪能できるところがいい。

エマニュエル・ルベツキといえば「ゼロ・グラビティ」(2013)「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(2014)「レヴェナント: 蘇えりし者」(2015)と、史上初の3年連続でアカデミー賞で撮影賞を受賞した「世界一の映像作家」ともいわれる。そのため、どのカットを見ても、流麗で美しいシーンの連続だ。

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ライアン・コズリングは「ラ・ラ・ランド」(2016)の後、3本の映画が公開されているがそのうちの1本が「ソング・トゥ・ソング」(2017)だが、撮影は2012から2013年頃という。

その点では「ラ・ラ・ランド」の前ということになり、役柄が音楽関連という点で、共通点もある。公開が遅れに遅れたのは、編集だったようで、8時間もの尺を2時間にするために、何人かの出演者のシーンはすべてカットされたという。主演の一人、マイケル・ファスベンダーですら、自身のシーンがすべてカットされるのではと不安があったともいわれる。

まったく脚本がないような映画で、映像を貯め撮りして、つなぎ合わせたような、登場人物も「私は誰?」とさまよっているような語り口だった。

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作品は世界で賛否両論があるというのだけは理解できる。ナタリー・ポートマンがウエイトレスのシーンくらいで使われているもったいなさや、ケイト・ブランシェットに似ていると思ったら、本人だったりで超大物俳優を使っているが、十分に生かされているとは言い難い。

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ドラゴン・タトゥーの女」のル―二―・マ―ラだけは、迷いながらもがく姿を演じて印象に残る。

ストーリー=理解不能。映像=美しい、に尽きる映画だった。