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★訃報:英スパイ小説家ジョン・ル・カレ(「裏切りのサーカス」)死去、89歳。

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英小説家ジョン・ル・カレが12日夜に英南西部コーンウォール地方の病院で、肺炎のため死去。89歳。代表作は「寒い国から帰ってきたスパイ」「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」などのスパイ小説でおなじみ。自身も「007」にも登場する英秘密情報部(MI6)のスパイだった。

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ル・カレの作品の多くは、初老のイギリス情報部幹部「ジョージ・スマイリー」が登場する。そういえば日本にもスマイリー小原っていうジャズ・ミュージシャンがいたな。

スマイリーを主人公としたものは1960年代では「死者にかかってきた電話」「高貴なる殺人」、1970年代では「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」「スクールボーイ閣下」「スマイリーと仲間たち」の合計5作がある。特に1970年代に発表した長編3作は全てスマイリーを主人公としており、日本では、その3作を「スマイリー三部作」と呼ぶ。

「ティンカー、テイラー、ソルジャー」は2011年に「裏切りのサーカス」として映画化された。この「裏切りのサーカス」は、スパイ小説が三度の飯よりも好きというguchさんのお気に入り映画の1本。

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マザーグースの「鋳掛け屋さん(ティンカー)、仕立て屋さん(テイラー)、兵隊さん(ソルジャー)」の歌詞になぞらえたコードで幹部たちの身辺を探るという「もぐら」(二重スパイ)探しの話だった。

主人公のジョージ・スマイリーをゲイリー・オールドマンが演じた。そのほかMI6の幹部役でコリン・ファース、トム・ハ―ディ、マーク・ストロングベネディクト・カンバーバッチなどが共演。

タイトルのサーカスというのが、引っかかるが(笑)。サーカスといっても、綱渡りや動物が登場するモスクワ・サーカスなどのアレではなく、

イギリス秘密情報部(MI6)が、ロンドンの「ケンブリッジサーカス」(地名)にあることから通称サーカスと呼ばれたものだ。

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このほか、作品としては映画化もされている「ロシア・ハウス」「ナイロビの蜂」などがある。

 

ご冥福を祈ります。