以前、DVDレンタルしたが、時間切れと単調では、という先入観で最初の15分ほど見て返却。きょう、Yahooプレミアム会員で見られる映画ラインアップにあったので再挑戦。guchさんイチオシがよーくわかった。原作は、ジョン・ル・カレの1974年の小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」。
出演はゲイリー・オルドマン、コリン・ファース、トム・ハーディ、ベネディクト・カンバーバッチなど。登場人物が多く、名前と顔、役割、人物関係などを頭に叩き込むのに苦労する(笑)。
映画の場合、よくラストシーンが最初に出てくることがあり、もう一度繰り返してみると、わかりやすいというケースも多いのだが・・・。
”サーカス”の面々。”もぐら”がこの中にいる?
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まず「サーカス」というタイトルが誤解を招く。
サーカスといえば、なにか空中ブランコか曲芸のイメージ。ところが、この映画のサーカスは「英国諜報部」の頭文字。
それはともかく・・・。
東西冷戦下、英国情報局秘密情報部MI6とソ連国家保安委員会KGBは熾烈な情報戦を繰り広げていた。ある策略により、英国諜報部<サーカス>を去ることとなった老スパイ・ジョージ・スマイリーの元に、困難な任務が下される。
それは、長年に渡り組織の幹部に潜り込んでいるソ連の二重スパイ<もぐら>を捜し出すこと。標的は組織幹部の4人。過去の記録を遡り、証言を集め、容疑者を洗いあげていくスマイリー。やがて彼が見いだす意外な裏切者の正体とは・・・というストーリー。
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コントロールは、ブリドーがハンガリーの身分証明書を持っていることを確認すると、「ハンガリーの将軍が”情報”を持っているから、探り出して欲しい」というものだった。その情報というのは、”宝物”であり、サーカスのメンバーの中に、ロシアのスパイが潜り込んでいるが、その”もぐら”=二重スパイ=腐ったリンゴを探しだす、というものだった。
ところが、この作戦は失敗に終わる。
1年後、引退したジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)のもとに、政府の情報機関監視役であるオリバー・レイコン次官(サイモン・マクバーニー)から「もぐらの存在が真実だとすれば知りたくないか」というミッションが下され、遂行することになった。
スマイリーは、スマイリーに忠実であったため左遷されたピーター・ギラム(ベネディクト・カンバーバッチ)、そしてロンドン警視庁公安部のメンデル警部とともに調査を始める。
「もぐら」と目されるのは4人の幹部のうちのひとり。
現サーカスのリーダーであるパーシー・アレリン(トビー・ジョーンズ)、アレリンを傀儡(かいらい)とし実権を握っていると噂されるビル・ヘイドン(コリン・ファース)、勇敢だが愚直なロイ・ブランド(キーラン・ハインズ)、日和見な性格のトビー・エスタヘイス(デヴィッド・デンシック)。
彼らは「もぐら」を探していたコントロールによってそれぞれ「ティンカー(鋳掛け屋)」(アレリン)、「テイラー(仕立屋)」(ヘイドン)、「ソルジャー(兵隊)」(ブランド)、「プアマン(貧乏人)」(エスタヘイス)とコードネームを付けられていた。(これが映画の原題となっている。)
またスマイリー自身もコントロールにより「ベガマン(乞食)」として候補に含まれていたことを知る。
4人の「もぐら」候補の過去、KGBの大物スパイであるカーラとスマイリーの関係、作戦の失敗で死んだとされていたプリドーの生存、スマイリーと妻アンの関係が徐々に明らかになる中、アレリンらが強硬に進める「ウィッチクラフト作戦」の実態が判明する。
ソ連大使館員ポリヤコフこそが「ウィッチクラフト」の正体であり、彼から情報をもらうために、アレリンら幹部4人がくだらない情報を彼に渡していたのだが、それはカーラの仕組んだ罠であり、アレリンらのうちの1人が「もぐら」としてプリヤコフに重要な情報を渡していたのだ。
ヘイドンはカーラの指示でアンの愛人となることでスマイリーの判断を曇らせようとまでしていたのだった。数日後に移送の決まったヘイドンを、かねてより彼が「もぐら」であることに気付いていた「親友」のプリドーが射殺する。
家を出ていたアンがスマイリーのもとに戻る。そして、アレリン失脚後のサーカスのリーダーとしてスマイリーが復職する(Wikiなど)。
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小道具や伏線には目が離せない。
英国情報局秘密情報部内の様子(荷物:書類などの専用エレベーターの動き)、ブダペストの周りの怪しそうな人物たち、盗聴装置、ハンガリーのカフェのシーン(ウェイターに扮したハンガリー情報部員の流した冷や汗がテーブルに滴る)など、いかにもスパイ映画らしいお膳立てが揃っていた。風景もミステリーっぽい音楽も良かった。
コリン・ファースは、一癖あり、屈折した役柄が多いようだ。
スパイ、スリラー映画は伏線に要注意。観る側も「頭脳戦」になるというのが映画チラシに書いてあった。
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