「クローズZERO」(2007)を見た。
不良たちが集まる男子高校を舞台に男たちが闘い、熱く生きる姿がリアルに映し出されている。その後2009年に「クローズZEROⅡ」2014年に「クローズEXPLODE」が公開されシリーズ化された。暴力に明け暮れる若者の青春群像劇。
山田孝之はこの映画からワイルドな役などが多くなったと言われる。ほかに、やべきょうすけ、黒木メイサ、桐谷健太、波岡一喜といった若手のほか、岸谷五朗、松重豊、強面(こわもて)の遠藤憲一と塩見三省などが出演。
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やがてカメラがとらえるのが壁一面に殴り書きされた名前の数々。
一番上には「鈴蘭の頂点(テッペン)」と書かれ、その下には、代々高校を支配した、いわゆる頂点を極めた人間の名前がずらりとあった。「頂点」のすぐ下に書かれた最も新しい名前は「芹沢多摩雄」とあった。
この学校に転入してきた一人の男が、白のスプレーで「芹沢」の名前を消し、そこに名前を書き込んだ。
その名前は「たきやけんじ」だった。
G.P.S(GENJI.PERFECT.SEIHA)と呼ばれるグループの中心者。
源治が鈴蘭に転校してきたのは、父を超えるのが目的だった。
「ぜってい、鈴蘭とってやる」が口癖。
対人関係が苦手で、口数が少ないが、滝谷組をもらうべく、不可能と言われている鈴蘭制覇を本気で目指すのだった。
一方、迎え撃つ芹沢多摩雄(山田孝之)は、芹沢軍団のナンバー2で、源治とは中学時代の友人である辰川 時生(桐谷健太)に対しては「俺とお前の上には誰もこない。お前はのんびりしていればいい」というのだった。
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男の友情、仲間意識、ライバル意識なども描かれる。
雨の中、二つのグループの壮絶な殴り合いの戦いが描かれるが、画面がスローモーションで、バックに歌手が歌うシーンは印象的だった。
冒頭のシーンで、チンピラがヤクザの組長(遠藤憲一)に「こうしないと組員に示しが付かないんでな。悪く思うなよ」と、男は銃で背中を撃たれて、海に投げ込まれ、沈んでいく。男は親友を殺せという命令に「できません」と背いたからだった。
このシーンは、ラストシーンだった。あっと驚く仕掛けがあって、男は海中で目を覚まし、這い上がってくる。
なぜ?
そのワケが、味がある。自分の噂があると、その人がくしゃみをするというが・・・。
組長が銃で撃って、車に乗り込む前に、鼻をかむシーンがある。「いいね!」。
暴力、喧嘩のシーンは、壮絶で、誰にでもおすすめという映画ではないようだ。
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