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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「カフェ・ソサエティ」(2016)ウディ・アレン監督。

 
 
 
 
カフェ・ソサエティ」(原題:Café Society、2016)を見た。日本公開は、2017年5月5日。このところウディ・アレン監督の作品で見逃している作品をよく見ている。
 
タイトルの“カフェ・ソサエティというのは、1930年代のハリウッド時代の象徴とも言える映画スターや著名人が集まるきらびやかな上流階級社会のこと。映画産業で働くことを夢見てニューヨークからやってきた青年が美しい女性と恋に落ち、その“カフェ・ソサエティ”の熱狂に陥ってゆくロマンティック・コメディ。
 
監督はさよなら、さよならハリウッド」」「ブルー・ジャスミンウディ・アレン。本作で史上初、3度目のカンヌ国際映画祭オープニング上映作品となった
 
近年のウディ・アレンの作品は、”カド”が取れて、”ビター”な中にも、わかりやすいラブコメが多くなっていて見やすい。80歳を超えても、精力的に映画を撮り続けて、今夏には女と男の観覧車(原題:Wonder Wheel、2017の公開が控えている。
 
出演は「ソーシャル・ネットワークで2010年アカデミー主演男優賞ノミネートされたジェシー・アイゼンバーグヒロインを演じるのはトワイライトシリーズのクリステン・スチュワート。そのほかブレイク・ライブリースティーヴ・カレル、パーカー・ポージーなど。
 
【ストーリー】
もっと刺激的で、胸のときめく人生を送りたい。漠然とそんな願望を抱いたニューヨークの平凡な青年ボビージェシー・アイゼンバーグがハリウッドを訪れる。時は1930年代、この華やかなりし映画の都には、全米から明日の成功を目指す人々が集まり、熱気に満ちていた。
 
映画業界の大物エージェントとして財を築いた叔父フィルスティーヴ・カレルのもとを訪ね、とりあえず雑用係として働き始めボビー。フィルから秘書ヴォニークリステン・スチュワート)を紹介され、ヴォニーが週一のペースで、ハリウッドの街を案内してくれるという。ボビーは、ヴォニーの美しさに心を奪われる。
 
 
ヴォニーと親密になったボビーは、彼女との結婚を思い描くが、ヴォニーには、ボーイフレンドがいるという。しかもその交際相手というのが、既婚者で離婚を考えているというのだが、その人物がまさかの人物だった・・・
 
・・・
1930年代のハリウッド映画界が舞台ということで、時代を彩った名俳優・女優の名前が次々に登場する。アレンの古き良き時代のハリウッドへのリスペクトか、はたまた逆に、儚い虚栄を風刺したかったのか。
 
大物エージェントを演じるスティーブ・カレルの役は当初はブルース・ウィリスが予定していたが、別の作品に出演するために代役出演となった。カレル演じる大物の口をついて出てくるのは、「ゲーリー・クーパーと食事をしたばかりだ」「ハワード・ホークスの件で忙しい」だったり、グレタ・ガルボ、ジュディー・ガーランド、ジョン・フォード、ジェームス・キャグニー、D.W.グリフィスなどだ。
 
このほか、グロリア・スワンソンの手形・足型や、アステア&ロジャースの「SWING TIME」の映画の看板なども登場。ニューヨーカーであるボビーをヴォニー車でセレブが住むビバリーヒルズに案内するが、スペンサー・トレーシーの家、ジョン・クロフォードの家、ロバート・テイラーの家などのプール付きの豪邸だった。
 
 
 
しかし、ボビーにとっては、そうしたセレブ達の生活には魅力を感じることはなく、ヴォニーとも別れ、別の女性と結婚するのだが・・・。定番といえば定番のすれ違いメロドラマの雰囲気もあって、それなりに面白かった。
 
ハリウッドからニューヨークに戻り、クラブで大成功を収め、支配人となったボビーに、「ある日、”過去”が店を訪問する」ことになる。それは、かつて結婚も考えたヴォ二ーとその夫であり叔父のフィルだった。互いに何不自由のない生活に満足していたが、ボビーとヴォニーの奥底には、変わらない想いがあった。
 
ウディ・アレンの集大成的な映画でもあるといった批評家の意見もあり、評価はまずまずのようだ。
 
ウディ・アレンは、ユダヤ人であることの差別と外見から来るコンプレックス(身長160センチで、髪も薄く冴えない風貌)や、自己意識などを織り込んだコメディを得意としているユダヤ(教)に未来はない」といった自虐・皮肉の言葉も聞かれた。
 
映画カフェ・ソサエティ
日本公開:2017年5月5日
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ジェシー・アイゼンバーグクリステン・スチュワートブレイク・ライブリースティーヴ・カレル、パーカー・ポージー
2016年/アメリカ/英語/1時間36分
 
☆☆☆
 
 
 
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