”デビル”といってもドラマで菜々緒が大暴れしているMissデビルとは違って、日本では馴染みの薄いイギリス政府とテロ組織IRAの血の抗争などが背景。IRAの闘士とアイリッシュ系アメリカ人警官の運命的な対決を描いたサスペンス・アクション・ドラマということくらいで、予備知識なしで見た。
脚本はケヴィン・ジャールの原案を基に、ジャールと「雲の中で散歩」のロバート・マーク・ケイメンが執筆したオリジナル。撮影は「コールガール」「推定無罪」などでパクラと組んでいるゴードン・ウィリス、音楽は「身代金」のジェームズ・ホーナー。
主演は「サブリナ」のハリソン・フォードと「12モンキーズ」のブラッド・ピット。共演は「インデペンデンス・デイ」のマーガレット・コリン、サルサ・ミュージシャンで「プレデター2」など映画出演作も多いルーベン・ブレイズ、「デンバーに死す時」のトリート・ウィリアムズ、パクラとは「スニーカーズ」「失踪」でも組んだジョージ・ハーン、「モンテ・ウォルシュ」のミッチェル・ライアン、「サバイビング ピカソ」のナターシャ・マケルホーン、アイルランド映画界で活躍し、これが米国デビュー作のポール・ローナンほか。
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S I 5(英国秘密調査局)に襲撃され、仲間の大半を失った彼はローリー・ディヴァニー(ブラッド・ピット)という偽名でNYに潜伏。IRAシンパであるフィッツシモンズ判事(ジョージ・ハーン)の手引きで、NY市警察官トム・オミーラ(ハリソン・フォード)の家に下宿する。
トムは勤続24年、正義感に厚く真面目一筋に生きてきた男。
優しい妻シェイラ(マーガレット・コリン)と3人の娘に囲まれ、幸せな生活を送っていた。トムはローリーを祖国から来た純朴な青年として、家族同様に迎える。
だが、ローリーは同志ショーン(ポール・ローナン)と共に英国軍への大規模な反撃の機会をうかがい、武器と資金調達のために動いていた。マフィアの武器商人バーク(トリート・ウィリアムズ)と接触した彼は、スティンガー・ミサイルの大量購入の話をつける。
一方、トムは相棒の警官ディアス(ルーベン・ブレイズ)が逃亡中の強盗を背後から射殺した事件で虚偽の証言をしまい、その良心の呵責に耐えられず、警官を辞める決意をする。
そんな時、バークはミサイルを渡さずにローリーから金だけ奪おうと、オミーラ家を手下に襲わせた。そこへトムとシェイラが帰宅し、大乱闘になるが、何も盗まずに逃走した。
不審に思ったトムはローリーの部屋を調べ、隠してあった大金を発見する。
トムはローリーを問い詰めるが、決して口を割らなかった。トムはディアスと共に彼を逮捕するが連行中に隙を見て逃亡、その際にディアスは銃弾に倒れた。
英国から来た捜査官からローリーの正体を聞かされたトムは、激しい怒りを覚える。
一方、ショーンを殺されたローリーはバーク一味を倒し、ミサイルを手に入れた。トムはメーガンから居場所を聞き出し、ミサイルを積んで出航したローリーの改造船に飛び乗る。トムとローリーは互いに銃を構え、そしてローリーが倒れた。トムは、安らかに死んでいく彼の手を握った(MovieWalker)。
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アイルランドのテロリストが、ニューヨーク市警のベテラン警察官の家に身分を隠して居候するというのが驚きだが、その居所を紹介したのが世間的にも高い地位にある判事であることなど、最も安全な場所である反面、ハラハラさせるところも見所。
20年前の映画で、ハリソン・フォードが円熟期の55歳、ブラッド・ピットが33歳の時の作品で、この顔合わせは豪華。ブラッド・ピットが今年55歳になる。時の経つのはあっという間。2大俳優の敵・味方の中にも男の友情が描かれる。
この映画では、テロリストを描いているが、ニューヨークのツインタワー(世界貿易センター)ビルも姿を見せるが、この映画の公開4年後にツインタワーがテロリストによって、2001年「9.11」に崩壊するとは、誰が予想したか。
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