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<span itemprop="headline">★米アカデミー賞を受賞の辻一弘氏が地元・関西に凱旋。</span>



アカデミー賞を受賞した京都出身の辻一弘氏(48)が22日、地元・関西に凱旋した。日本人初となるアカデミー賞メーキャップ&ヘアスタイリング賞を受賞して一躍話題になった辻氏。日本でのVIP待遇に”スター俳優”の気分という。過去に2度ノミネートされており、三度目の正直となった。

オスカー受賞で一躍脚光を浴びたことで大阪での記者会見で「映画や講師のオファーがかなり増えている」と語った。現在は現代芸術家として活動

映画については「(受けるか)慎重に考えている」。また、技術を伝えるため年に一度は来日して「大阪デザイナー専門学校」などで講義を行っている。受賞で講師料が上がるのではと問われると「相談してもいいですね」とおどけて笑わせた。

アカデミー賞アーティストとなり「いいホテルに泊まらせてもらって、スター俳優のような扱いですごい」と日本でのVIP待遇に驚き感謝。その一方で「今は早く(米国の)家に帰って作業がしたい。ネコも待っています。やっぱり一番居心地がいい」と本音も漏らしていた。生活の基盤は完全にアメリカだ。


         左が実物のチャーチル、右がゲーリーオールドマンのチャーチル


              英国俳優ゲーリー・オールドマンと辻氏。

辻氏がアカデミー賞を受賞するまでには、ドラマがあった。
氏は、子供の頃に視たスター・ウォーズの影響を受け、高校時代に特殊メイクに興味を抱いた。高校は、京都の龍谷大学附属平安高等学校出身。甲子園の常連校でも有名。

1987年、アメリカの特殊メイクの巨匠・ディック・スミス氏に手紙を送って助言を仰ぎながら、洋書などから独学で学び始めた。メールもなかった時代に、月に1~2通7ヶ月間に渡って英語で書いた手紙のやりとりを続けたという

そのことが功を奏し、スミス氏が日本のホラー映画の特殊メイクを手がけるために来日した際、スタッフの一員として初めてプロの現場を体験。

高校卒業後、日本の特殊メイクスタジオに所属しながら、30本近い作品を手がけ、代々木アニメーション学院特殊メイク科の講師も務め

1996年、27歳の時に単身で渡米し、シノベーションスタジオに所属。
メン・イン・ブラック」(原題:Men in Black、1997)「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」(原題:BATMAN & ROBIN)の2作品に携わり、ようやく腕が認められることになる



その後、ハリウッドで数々の作品を手がけもしも昨日が選べたら」(原題:Click、2006)マッド・ファット・ワイフ」(原題:Norbit、2007)と2年連続でアカデミー賞のメイクアップ賞にノミネートされが、残念ながら受賞にまでは至らず。

2011年には、一旦映画の仕事を辞めて、現代芸術分野に転向して、芸術家としての道を歩み始めた。芸術家としても、数々の作品を手がけ、美術展にも出品するなど活動を続けていた。

受賞よりも、自分で作りたいものを作って評価される方が、喜びははるかに大きい」とハリウッド映画など既に眼中になかった辻の心を動かしたのは、今回、同じくアカデミー賞(主演男優賞候補)にノミネートされたゲイリー・オールドマンの一言。

オールドマンが、イギリス首相に就任したばかりのチャーチル首相を描いた映画ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」(原題:Darkest Hour、2017)のオファーを受けた際、直々に辻を指名しこのように語ったのだ。

   「あなたが引き受けてくれなかったら私はこの映画に出ない」。

これは絶対的信頼を示す殺し文句ですね(笑)。何が人を動かすかといえば、自分を必要としてくれること、頼りにしてくれる人がいること。これに答えない人間はいない。この一言で、辻氏は映画界への復帰を決意。数年のブランクにも関わらず、見事にオールドマンをチャーチルに変身させ「魔法使いのようだ」と言わしめたのだ。

映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」は、日本では2018年3月30日公開予定。


 
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