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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「シリアル・ママ」(1994)キャスリーン・ターナーが連続殺人鬼に。</span>



シリアル・ママ」(1994)を見た。この映画、ひどすぎる!?(笑)。

この映画は事実に基づくと最初に出てくるが、6人もの人を殺した”シリアル・キラー”(連続殺人犯)ことシリアル・ママが、法廷で、弁護士をクビにして、自ら弁護して、無罪になってしまうという、信じがたい映画だった。これまでに見た映画の中で、史上最低から2番目にムカつき、後味の悪い映画だった。

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解説によると、社会に溢れる理不尽な輩に怒りの鉄槌を降り下ろし、殺人を繰り返す良き家庭の平凡な主婦の姿を通して、現代人の心の中に巣食うフラストレーションと怒りと殺人衝動を鋭くえぐる悪趣味なブラックユーモアに満ちたホーム・ドラマとある。全く悪趣味と言わざるを得ない。

ブラックユーモアとしても、戦慄すべき、残忍極まりない方法で簡単に命を奪っておきながら、無罪になって、時の人になる、というのは我慢がならない。

ドラマは実録形式で描かれ、アメリカにおける犯罪とメディアの関係、裁判や死刑問題に対する風刺も痛烈。

監督・脚本は「ピンク・フラミンゴ」「クライ・ベイビー」などで知られるカルト映画作家ジョン・ウォーターズ。製作は「愛を殺さないで」のジョン・フィードラーとマーク・ターロフのコンビ。カルト作家と知って、やはり、と思った。

キャスリーン・ターナーは「白いドレスの女」(1981)で鮮烈なデビューを飾った後、マイケル・ダグラスと共演したアドベンチャー映画(「ロマンシング・ストーン」「ナイルの宝石」など)で野性的な魅力だった。マイケル・ダグラスとは「ローズ家の戦争」では、夫婦間の喧嘩が壮絶だったが、その延長線上にあるような壮絶さが「シリアル・ママ」にはあった。



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ある閑静な住宅街。一見ごく普通の主婦ビヴァリー・サトフィン(キャスリーン・ターナー)は、歯科医の夫ユージーン(サム・ウォーターストン)、娘ミスティ(リッキー・レイク)、息子チップ(マシュー・リラード)に囲まれて幸せな生活を送っていた。

朝、いつものように家族を送りだした後、彼女は近所のヒンクル夫人(ミンク・ストール)にイタズラ電話をかけ、卑猥な言葉を思い切り浴びせてストレスを発散させるのだった。

チップの高校のPTA面談に行くと、担任教師から息子のことを揶揄され、怒ったビヴァリーは車で教師をひき殺してしまう。ノミの市の会場では、娘を振って別の女の子(トレイシー・ローズ)とデートしていたカールを見つけた彼女は、トイレで彼を火掻き棒で串刺しにしてしまう。

教師殺害事件を捜査中の警察は、ビヴァリーを容疑者と断定。
ビヴァリーは次に、夫を急患で呼び出したスタナー夫婦を殺害する。

日曜日、教会に行った彼女を警官隊が取り囲むがビヴァリーは逃走し、チップがバイトするビデオショップに隠れた。そこでビヴァリーはテープを巻き戻さない上にチップを殺人鬼の息子と言った老婦人の後をつけ、「アニー」を見ていた老婦人を殴り殺した。

           自分が殺した現場を目撃した若い男を包丁で追いかける
             ビヴァリー ”シリアル・ママ”。

その現場をチップの友人スコットが目撃し、ビヴァリーは包丁を持って町中を追いかける。ライヴハウスに逃げ込んだ相手を、彼女は衆人監視の中で焼き殺してしまうのだ。その直後、彼女は逮捕される。

ビヴァリーは、一躍注目の的になった。裁判が開始されると、彼女は弁護士を解雇して自分で弁護を始める。するとなぜか裁判は彼女に都合の良いように進み、ついに無実を勝ち取ってしまう。

彼女をモデルにしたドラマの主演女優(スザンヌ・サマーズ)らに囲まれるビヴァリー。その時、トイレから女性陪審員パトリシア・ハースト)の死体が発見された。

秋なのに白い靴を履いてイライラさせられたビヴァリーの仕業だった。
悲鳴が上がる中、彼女は不気味な表情を浮かべた。

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検察側の証人が、自ら弁護人となった被告に、言葉巧みに丸め込まれてしまうというのも呆れ返ってしまう。中でも裁判官が、傍聴に来た人気女優に目がいってしまい、ファンです、なんてありえない。男用のトイレで、殺人が行われた時に女を見たという証人も、シリアル・ママの策略(両足を閉じたり広げてみせたりして、惑わせる)に、証言を翻してしまうのだ。

シリアル・ママの夫の歯科医は、患者から「”マラソンマン”の歯科医より怖い」というのは笑ってしまう。映画「マラソンマン」の中で、ナチの残党の歯科医(ローレンス・オリビエ)が、歯にドリルを突き立てて拷問するというシーンのことだ。

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英語のファック・ユーなど卑猥な言葉をシリアル・ママは発するのだが、どんな日本語字幕かというと、これがケッサク。証言女性も、とても言葉では言えないと言っていたが、下品で卑猥で品位を欠くが、シリアル・ママから何度も電話で言われていたからか、その影響を受けて、コーマン卿であったり、マン・チン女(字幕ママ)という言葉を発して、陪審員の心証を悪くして、証言の信ぴょう性が覆されてしまうのだ。

シリアル・ママの息子が働いているビデオレンタル店で、客の一人の婦人がビデオテープ(VHS)の巻き戻しをしないで返却したからといって殺されたおばさんも迷惑な話だ。シリアル・ママの夫も能天気なら、息子、娘も世間知らずのおバカさんという感じだ。確かに、ムカつくことは、世の中にたくさんあるだろうが、簡単に他人を殺してしまい、無罪になった母を、誇らしく迎えるバカ息子などは、呆れてものが言えない。

※ちなみに、一番ムカついた最低映画のNo.1は、何度か記事にしたが「ムービー
43」である。この右に出る映画はない。


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