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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「はじまりは5つ星ホテルから」(2014)</span>

 

 
はじまりは5つ星ホテルから」(2013、日本公開2014年2月)を見た。
主人公・イレーネはアラフォーで独身、職業はホテルの覆面調査員。
一年のうち9割はホテル暮らしということで、自由を謳歌している。
 
イレーネのナレーションで、「ホテルの入口から始まる。コンシェルジェは、客の目を見て話しているか。」 イレーネのチェックは、従業員の服は清潔か。靴はどうか。ルーム内では、照明の説明は十分か、おもてなしの言葉はあったか・・・」。
 
世界の高級ホテルを泊まり歩き、ステイを繰り返して格付けを行うのが主な仕事だ。
ホテルには素性を明かさず、一般旅行客として宿泊し、部屋に入るとまず白い手袋をはめ、電話を持ち上げてみてそのあとが汚れていないか、絵の額縁の周りを手袋でなぞり、埃がついていないか、カーテン、シーツ、枕、ベッドの下などをチェックする。
 
ルームサービスのボーイが、グラスに注がなかった、スープが40度に足りない・・・など念入りで細かい。宿泊先のプールで、カップルが、ないがしろにされた・・・など上司にレポートし、「格下げ」すべきと主張したりする。
 
事細かにチェックした結果を、ノートパソコンの細かい項目で☑印を入れていくのが仕事だ。
 
だが、華やかな見た目とは裏腹に給料は悪く、ろくに家にも帰れない生活が続いているため、家庭を持つということは不可能な業界だ。それでも、自分の仕事に誇りがあるイレーネは、専業主婦に収まっている妹を無意識のうちに下に見てしまう。
 
忙しく、何かと制限も多い仕事だが、何かを得るには失わねばならないものもある。やりがいのある仕事があって、元フィアンセの十年来の男友達がいて、その男友達とは時々気楽に付き合っていた。
 
ところが、その男友達が新しい恋人との間に、赤ん坊が生まれることが分かった。
そんななか、妹からは、不安定な生き方を心配され、イレーネの中の何かが切れてしまう。
 
・・・
パリ、スイス、イタリア、モロッコ、ドイツなどに実在する5ツ星ホテルが登場するのが興味を引く。
 
イレーネは、自問する。
今の環境は快適か。ぬくもりは感じられるか。今日一日の問題の解決策はあるか。
 
妹と、些細なことで感情のぶつかり合いがあり喧嘩をしたが、あとで、理解し合う清々しい結末が待っていた。
 
妹が、家に来て食事をするように誘うと、「タンザニアでボランティアの英語教師をすることにした」というと、「まさか」と妹。「冗談よ。これから上海に行くところ」とイレーナ。
 
アラフォー女性の自分探しの映画というコメントもある映画だが、主人公イレーネを演じているのは「題名のない子守唄」のマルゲリータ・ブイ。このほか、ぜんぶ、フィデルのせい」のステファノ・アコルシ、「家族の庭」のレスリー・マンヴィル。監督・脚本は、「ダブルボディ」のマリア・ソーレ・トニャッツィ
 
・・・
映画としては、女性版「マイレージ、マイライフ」のような印象で、仕事で豪華なホテルへ旅し、たまったマイレージでバカンスへ行く生活を送っている。

一見華やかに見える仕事だが家に帰ると、冷蔵庫から冷凍食品を温めて食事するという侘しさと孤独感がにじんでいた。
 
世界80カ国、430軒以上の一流ホテルが加盟する世界的なホテル協会「ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド」が全面協力し、実在の5つ星ホテルで撮影が行われたという。
 
 予告編
 
 
見て損のない映画だった。

☆☆☆
(映画のタイトルは5ツ星だが、評価は三ツ星!fpdブログは四ツ星。爆)
 
 
 
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