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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「涙そうそう」(2006):ラストの曲(歌:夏川りみ)が際立つ。</span>


 
涙そうそう」(2006)は、森山良子が、他界した兄を思い作詞した名曲「涙(なだ)そうそう」をモチーフにした同名の映画。「涙そうそう」は「涙がぽろぽろとこぼれ落ちる」という意味。そのタイトル通り、妻夫木聡長澤まさみが切ない兄妹愛を演じている。
 
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2001年、沖縄。いつか自分の飲食店を出すという夢を持ち、ひたむきに生きる働き者の青年・新垣洋太郎(妻夫木聡)。
 
今日も食材運びのバイトに精を出している。
沖縄の青空のように明るく、おおらかな性格の洋太郎だが、この日はいつにも増して陽気で、仕事をしながらたえず笑顔がこぼれている。それもそのはず、洋太郎が誰よりも大切にしている妹のカオル(長澤まさみ)が、高校受験に合格し、オバァと暮らす島を離れ、本島にやって来るのだ――洋太郎が8歳の頃、母・光江(小泉今日子)の再婚によって、洋太郎の妹になったカオル。
 
だが、義父は姿を消し、母も幼い兄妹を残して天国に旅立ってしまった。
以来、洋太郎は、「カオルはひとりぼっち、どんなことがあっても守ってあげるのよ」との母の遺言を胸に生きてきたのだ――。
 
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今や日本の映画界で大活躍の妻夫木聡長澤まさみのほか、妻夫木の恋人役に麻生久美子、母役に小泉今日子と豪華な顔ぶれ。俳優・女優は、よく泣きの演技で真価が問われるようなところがあるが、妻夫木聡は「歌謡曲だよ、人生は」など)、麻生久美子は「モテキ」など、よく泣く映画が多い。
 

 
妻夫木は、「涙そうそう」では小さい頃、母親(小泉今日子)に言われたことがある。泣いて涙が止まらないときには「鼻をつまむこと」という教えだった。そのことを母の再婚相手の娘(妹として暮らすことになる)にも教えたりする。
 
沖縄を舞台に、そこに暮らす人々の姿が描かれる。
主人公・洋太郎の言葉で「なんくるないさ」という沖縄方言が何度も登場する。
東京・新橋にある沖縄料理店「なんくるないさ」で知った(笑)。
 
 「涙そうそう」の1シーン。
 
現在では標準の「何とかなるさ」等とほぼ同義に使われることが多いようだ。
Googleによると、語に照らせば「自然と、ひとりでに」を意味する「なんくる」(< (なれ)から)に「成る」を意味する「ない」(< 成り)と放言の終助詞「さー」(< さ)がついたもので、「自然と(あるべき様に)なるものだ」というのが本来の義という。
 
それはともかく、映画では、血の繋がっていない兄妹が、幼い頃、妹が「大きくなったら、にーにー(=お兄さん)と結婚する」というと、兄は「それはできない」と答えるシーンがある。幼い妹が、「どうして」「どうして」と何度も問いかける。
 
そんなシーンを思い出す洋太郎が、妹に大学を受けて、別に暮らすように提案するのだったが・・・。病に侵されて亡くなってしまう洋太郎。
 

 
切々と歌い上げられる「涙そうそう」の「古いアルバムめくり~♪」の曲が最後に流れるのだが、物語を映像で見せられた後に聴くと、ずしりと重いものを感じる。
 
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