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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ええじゃないか」(1981、今村昌平監督)</span>


 
田中裕子つながりで「ええじゃないか」(1981)。脚本・監督は今村昌平
 
「明治」に年号が変わる直前の日本で、百姓一揆、世直し運動があったというのは歴史上の事実だが、この映画のような、厭世ムードが漂った時代が浮き彫りにされた映画は見たことがなく、衝撃だった。映画では、背筋が、ゾゥーとした(笑)。個性派歌手として、一部で根強い人気がある泉谷しげるが、主役を演じていたのも驚いた。
 
主役は、泉谷のほか、今は化粧品のCMなどで、還暦に近い年代だが若々しい桃井かおり、さらに田中裕子のほか、脇役陣が華やかだった。
 
映画は、一言でいえば、民衆の欲求不満のはけ口を踊りに爆発させる形で描いた。
 
下層庶民の運動がクライマックスだが、江戸の当時の歓楽街だった両国に集う様々な人間たちの群像ドラマだった。弾圧する権力側に対して、女たちが尻をまくるというシーンは、話題にもなり、圧巻!(爆)。
 
慶応二年、日本は激動期の真只中にあった。源次(泉谷しげる)はそんな江戸へ六年ぶりにアメリカから帰って来た。上州の貧農の出の源次は横浜港沖で生糸の運搬作業中に難破し、アメリカ船に救けられ、そのままアメリカに渡ったのだ。
 
その間、妻のイネ(桃井かおり)は、病身の父に売られ、現在、東両国の“それふけ小屋"(ストリップ劇場)で小紫太夫と名乗って出演している。源次はなんとかイネを発見、六年ぶりの再会に二人は抱きあった。
 
見せ物小屋の立ち並ぶ東両国は、芸人、スリ、乞食、ポン引きなどアブレ者の吹き溜り。
 
源次は三次、ゴン、孫七、卯之吉、旗本くずれの古川など、したたかな連中に混ってそこに居ついてしまう。
 
自由の国アメリカが頭から離れない源次は、イネを誘いアメリ渡航を計るが、結局、彼女はこの猥雑な土地を見捨てられず、彼もイネの肉体にひかれて残ってしまうのだった・・・(HPより)。
 
時代は、幕府と薩摩、長州連合の対立のさなか。
 
東両国の地域を取り仕切っている金蔵は薩摩の伊集院などの手先となって、一揆の煽動など、天下を騒がす仕事に飛びまわっていた。
 
「ええじゃないかええじゃないか」と "世直し“のためとして踊り狂う民衆のすさまじいほどのパワー、エネルギー。
 
豪商の倉を襲ったり、大騒ぎを起こしていく群衆。「ええじゃないか」の勢いは止まるところを知らず、群集は、歩兵隊の制止も聞かず、ついには「死んだって ええじゃないか」という掛け声に変わっていく。年号が明治に変わる。
 
復讐するは我にあり」にも並ぶ、今村監督の執念の問題作だった。
 
出演:
 
古川条理:緒形拳
金蔵:露口茂
三次:樋浦勉
孫七:火野正平
お松:田中裕子
モメの六:犬塚弘
使集院主馬:寺田農
月野木伴次郎:倉田保昭
吉野:池波志乃
小出大和守:高松英郎
ヤミクモ太夫白川和子
虎松:伴淳三郎
桝屋富衛門:三木のり平
中沢一作:河原崎長一郎
鵜飼作之丞:小沢昭一
古川縫:生田悦子
又吉:小林稔侍
千松:矢吹二朗
上州屋:殿山泰司
 
 
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