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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「上海から来た女」(1948)</span>

「上海から来た女」(1948)は、あのオーソン・ウエルズ監督・脚本・主演の作品。
共演は、リタ・ヘイワース、エベレット・スローン、グレン・アンダース、テッド・デ・コルシアなど。

ふとしたことで、殺人事件に巻き込まれる男をサスペンス・タッチで描いている。




user tさん(http://blogs.yahoo.co.jp/t145146/6441246.html)
が紹介している「死ぬまでに観たい映画1001本」(発行・ネコ・パブリッシング、総編集・
ティーブン・ジェイ・シュナイダー、翻訳・笹森三和子、定価・5500円+税)のなかに
も入っている1本。




「死ぬまでに~」は、アメリカで出版されたものの翻訳であり、アメリカでスクリーン上映された
作品が選出基準となっているようで、外国映画で人気があっても、米国で上映されていない作品は
入っていない。ちなみに入っている作品は、日本映画では「羅生門」「東京物語」などで、
2001年宇宙の旅」「時計仕掛けのオレンジ」「カサブランカ」「第三の男」「ゴッドファーザー
自転車泥棒」「市民ケーン」「街の灯」「「暗黒街の顔役」「恐怖の報酬」など往年の名作が
リストアップされている。

「上海から来た女」は、こんなストーリー。

夜の闇のニューヨーク・セントラルパーク。

散歩をしていたマイク(オーソン・ウェルズ)は、美しい女エルザ(リタ・ヘイワース)と出会う。

その場では冷たくあしらわれたマイクだが、別れてしばらく後、彼女の悲鳴が聞こえた。

かけつけたマイクは暴漢に襲われてるエルザを見た。エルザを助けて駐車場まで送ったマイクは、彼女が弁護士で資産家のバニスター(エヴェレット・スローン)の妻であることを知った・・・。

マイクとエルザはやがて親密になっていくが、気がかりなのは、バニスターの顧問弁護士を自称する
グリズビー(グレン・アンダース)と言う男の存在だった。サンフランシスコでグリズビーに会った
マイクは、奇妙な申し出をうけた。「グリズビーを殺したのは私です」という書類にサインすれば5千ドル与えるというのだ。即答をさけた彼はエルザと会う。彼女は駆けおちしようといい、その資金のため、彼は書類にサインしたのだ。

そして再び、エルザの元へ向かう途中、マイクは非常検問にぶつかる。何と本当にグリズビーが殺されたのだ。あの書類を証拠にマイクは逮捕された。誰かの罠だった・・・。

殺人犯として公判に付されたマイクは、裁判所を脱走しチャイナ・タウンに逃げこむが・・・。
(HPから)

映画は、公開当初は評価されなかったようで、後にフランスでオーソン・ウエルズが見直され、
あとに続く監督(ウッディ・アレンなど)に影響を与えた。リタ・ヘイワースは、当時ウエルズの
妻だったが、別居中で、製作サイドの要望でヘイワースが起用されることになり、ヘイワースは
「ギルダ」(1946)で既に知られていたが、「上海から来た女」で、さらに大女優の足がかりをつかんだ。

チャイナタウンの中国人に襲撃されたマイクが、ガラス張りの部屋に入れられるが、
ここでのガラスの反射などの映像効果が印象深い。

オーソン・ウエルズの天才ぶりが発揮された作品だった。

この映画を劇場で見たのは、1977年で、すでに製作後、約30年を経ていたが、サスペンスの冴えは、
ヒッチコックを彷彿とさせた。

☆☆☆