「嵐が丘」は、何回か過去に映画化されていたが、1971年版は、当時としては
ほとんど新人俳優による映画。主役のティモシー・ダルトンは、演技力が認められて、
後の「007」ジェームズ・ボンドに抜擢されることになるが・・・。
映画は、回想形式で語られていく。
主人公ヒースクリフ(ティモシー・ダルトン)の生い立ちから現在に至るまでが
早いテンポで描かれていく。
映画では、登場人物の複雑さに最初は面食らうが、運命の糸に操られるというのだろうか、
だんだん複雑さが、経過とともにすばらしく結びついていく描かれ方で感動させる。
特に、ラストの20分くらいが圧巻だった。
新人女優のアンナ・カルダー・マーシャルは注目された。
1939年の「嵐が丘」(ローレンス・オリビエ主演)には、及ばなかったようだ。
1992年に5度目の映画化となったようだ。
いまさらながら、「嵐が丘」って、こんな話:
1801年、一人の男が、家を借りた挨拶のため、大家の住む「嵐が丘」を訪れ、そこで主人の
ヒースクリフ、義理の娘キャサリンやその従兄のヘアトンなどの奇妙な住人に会う。
そして古い女中エレン(ネリー)から、ヒースクリフと館にまつわる数奇な物語を聞かされる。
ある日、嵐が丘の旧主人アーンショーが身寄りのない男児を哀れに思い、家に連れて帰り、
ヒースクリフと名づけた。ヒースクリフはその家の娘キャサリンと仲良くなるが、その他
アーンショー家とリントン家からは虐待される。
やがて成長し、キャサリンがリントン家のエドガーと婚約すると、ヒースクリフは突如家を出る。
やがてヒースクリフが裕福になって戻ってくると、キャサリンは錯乱して死亡、さらにその兄
ヒンドリーを追い出す。ヒースクリフの復讐はまだ終わらず、その矛先はエドガーと
その娘キャサリンや、ヒンドリーの息子ヘアトンにも向いた。
キャサリンはヒースクリフの息子リントンと結婚するが、リントンがまもなく死に、
リントン家の財産はヒースクリフのものになる。しかしキャサリンはヘアトンと愛し合うよう
になる。
ヒースクリフは、亡きキャサリンへの愛憎と、果たせない復讐を残して死んでいく。(Gooより)