「ワイルドバンチ」の監督、サム・ペキンパー(1925-1984)は、この映画で、アクション・バイオ
レンス映画の巨匠といわれた。ほかにも、スティーブ・マックィーンの「ゲッタウエイ」も、
ダスティン・ホフマンの「わらの犬」もバイオレンス・アクションとして記憶に残ります・・・。
映画の ”ストップ・モーション”という言葉を、この映画で知りました。
大戦闘シーンでの、つり橋を馬で通過する時に、橋が崩れるシーンでのスローモーションの映像が、
すさまじかったという記憶があります。同じような例では、「明日に向かって撃て!」のラスト
シーンが思い浮かびます。
驚いたのは主人公の設定。主演のウィリアム・ホールデンは、老境に入っているが、決して
かっこいいヒーローではなく、むしろ悪役で、それまでの西部劇のイメージを崩した映画とも
いえますね。銀行強盗に列車襲撃を仕事にしているアウトローが主人公でした。俳優も渋い役者が
出ていました。ウォーレン・オーツ、ベン・ジョンソン、アーネスト・ボーグナインなど、癖の
ある、ごっつい男たち。アクションとバイオレンスの迫力。単なる異色西部劇で終わらない考え
させる映画でもあった。
ペキンパー監督主要作品:
①荒野のガンマン(1961)
②昼下りの決斗(1962)
③ダンディー少佐(1964)
④ワイルドバンチ(1969)
⑤砂漠の流れ者ケーブル・ホーグのバラード(1970)
⑥わらの犬(1971)
⑦ゲッタウェイ(1972)
⑧ジュニア・ボナー 華麗なる挑戦(1972)
⑨ビリー・ザ・キッド 21才の生涯(1973)
⑩ガルシアの首(1974)
⑪戦争のはらわた(1975)
⑫キラー・エリート?(1975)
⑬コンボイ(1978)
⑭バイオレント・サタデー?(1983)