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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">&#039;00⑯「ザ・センチネル/陰謀の星条旗」(2006)</span>


 
 「ザ・センチネル/陰謀の星条旗」(2006)は、シークレット・サービスの長い歴史に
 初めて汚点を残すことになった”裏切り”と、濡れ衣を着せられた男、それを追う調査官たちの
 壮絶な闘いを描いている。

 レーガン大統領が狙撃を受ける実写のシーンから始まる。

 大統領を守って凶弾を受けた男の映像が、二十年余の歳月を経て、現在につながる。
 過去、大統領を命がけで守った男のプライドが今もある。若きスポーツ選手としての
 栄光も、写真が伝える。
 
 観ていて、ケネディ暗殺を描いた「ダラスの熱い日」がだぶった。

 身体を張って、守ったベテランのシークレット・エージェントが、ずっと後に、大統領暗殺計画
 のたれ込みを知って、調査を開始するが、それにより自らが汚名を着せられるというサスペンスフル
 で見ごたえがある映画である。

 俳優陣がいい。

 マイケル・ダグラスが決めている。「氷の微笑」「危険な情事」当時の精悍な役柄を再び、といった印象だ。

 彼に疑いを抱く同じシークレット・サービス(SS)のキーファー・サザーランドが相手役。
 「24」で、大ブレーク中(あいにく見ていない)。

 考えてみると、この二人とも、映画俳優二世だ。人気・実力では、いまや、親と並ぶか、追い越した
 かもしれない。キーファーは、あの人を食ったドナルド・サザーランドには及ばないか(笑)。
 
 展開がまったく読めないスリリングなストーリーと、ダグラス対サザーランドの手に汗握る
 競演は見ごたえ十分だ。

 ベテランのシークレット・サービスであるギャリソン(マイケル・ダグラス)は、ファーストレディの
 サラ(キム・ベイシンガー)と不倫中。そんな中、シークレット・サービスの高官が関わる大統領
 暗殺計画が発覚し、調査に当たったトップ調査員のブレキンリッジ(キーファー・サザーランド)は、
 不審な行動を取るギャリソンを疑う・・・。

 女優陣もいい。一人は、大統領夫人に、気品も漂わせるキム・べーシンガー
 「ナインハーフ」「LAコンフィデンシャル」はファンを魅了した。

 最近は、やはり年をとったかな、と思っていたが、こういう役柄なら、まだまだいける(爆)。
 マイケル・ダグラスは、大統領を警護するSSだが、よりにもよってファースト・レディと不倫とは・・。
 発覚しないはずはないわけで、ネタばれになるが、二人の関係が、調査員に知れることで、結果
 暗殺の嫌疑が晴れるという皮肉な展開。

 余談だが、「危険な情事」で、役柄として、怖い目にあっているM. ダグラスは、またしても
 危ない橋を渡る不倫をするとは。その相手が、こともあろうに警護すべき大統領の夫人。
 懲りていなかったのか(爆)。それにしても、60代と50代で・・・(笑)。

 もう一人、なかなか魅力的な女優が登場。「デスパレートな妻たち」のエヴァ・ロンゴリアだ。
 エヴァは、キーファー・サザーランド扮する調査員の補佐役で、きびきびした動きと、知性が光る。

 アメリカ大統領を警護するSS の映画では、クリント・イーストウッドの「ザ・シークレット・
 サービス」があるが、どちらも身体を張ってのSSの行動がリアルに描かれていた。

 銃撃戦の迫力や、ダグラスとキーファーの元友人の間での対立など迫真の演技が光った。
 ダグラスは、映画の中でも、身体を鍛える場面が出ていたが、60歳を超えて(62歳)、
 良く逃げ、走る(笑)。

 俳優の演技で見せる一見の価値ありの映画ではある。


 ☆☆☆