
Netflixドラマシリーズ「九条の大罪」(全10話、2026)は 半グレ、ヤクザをはじめ、社会の裏側で生きる依頼人の案件ばかりを扱う弁護士・九条間人(たいざ、柳楽優弥)を通して、現代社会の闇を映し出すクライムエンターテインメント。最終第10話まで見たが「えっ、これで終わり?」のまさかのラストだった。もやもや感が風船のように膨れ上がって宙に舞って中途半端な状態だ。間人という名前は「人間」の逆の意味でたいざと読む。
ネットの感想を見ると「終わり方が何も解決せずスッキリしない」のオンパレード。伏線、未解決要素を残していて「続編ありき」のエンディングであることは明らかだ。
Netflixの肝いり大型プロジェクトが、中途半端の尻切れトンボで終わるはずはないからだ。見た後のもやもや感が大きいので、視聴者に飢餓感を植え付けたようだ。
第2シリーズをNetflixが明らかにするのはいつか?気になる。
・・・
同じネトフリの「地獄に堕ちるわよ」が余りにも強烈で、細木数子という妖怪、女帝、カリスマ占い師、稀代の詐欺師と呼ばれながらも、波乱万丈の人生が深掘りされてエンタメとしては抜群に面白かった。
「九条の大罪」は反社、ヤクザなど訳アリの悪党ばかりを弁護する変わった弁護士の話で、九条弁護士は「依頼人を職業の貴賤で差別しない。法律により人権を守る」といい「誰も引き受けたがらないため、自分が依頼者のために闘う」という。
ムロツヨシなど全身刺青で素っ裸で登場するなど、若い衆や悪人、ヤクザの定番の刺青がこれでもかと登場し、指2本を切断して、それを本人の口に押し込むなどグロイシーンも多く、見る人を選ぶようなドラマになっている。

ドラマのテーマになっているのは弁護士にとって「法律で人権を守れるが、人間は守れない」ということ。誰かを助ければ、一方で他人を不幸にするという現実。
また、人権弁護士という、一見、悪徳弁護士の対極にいるような弁護士に対しても、チクリと批判している。
お金のため切羽詰まってAV(アダルトビデオ)に出演し、さらにヤクザにより風俗で働かされるまで追い込まれた女子の場合。

損害賠償を求める弁護士に九条が指名されたことに対して人権を売り物にした女性弁護士が「なぜ、九条先生に?」という疑問を呈すと、九条は「依頼人は理路整然と論破する先生よりも、寄り添って話しを聞いてくれる弁護士を選ぶのでは」ときり返す。
九条のやり方に疑問を持ったイソ弁(居候弁護士)の烏丸は九条の元を離れることになった。
烏丸の父親は、かつて弁護士で新幹線で、ある女性を助けて一躍時の人になったが、週刊誌で裏の顔があるというでっち上げ記事で、抹殺された過去があり、烏丸親子の暗い過去も描かれる。
嵐山刑事(音尾琢真)は過去に娘を亡くしたが、その原因が、娘の親友だった女性から「父親が全く話を聞いてくれなかった」ということで、苦悩する。
10年前に娘が殺された事件で、ヤクザが逮捕され解決した形になっているが、嵐山刑事にとっては、何も解決されていないとして、上司の制止にも逆らって陰で真相を追及する姿が描かれる。
ヤクザばかりを弁護する九条は、はたから見ると、ヤクザに利用されているとしか思えない弁護士で、ヤクザにとっては都合のいい弁護士。ヤクザの依頼人に対していうことはいつも同じ。
刑事の取り調べに対して(余計なことには応えず)とにかく「カンモク(完全黙秘)」を貫けを徹底。20日間でパイ(釈放)となり、ヤクザから感謝されるのだ。
ソーシャルワーカー役の池田エライザが、ズバズバとした物言いと言い、さばさばしていていい。友人の烏丸に対して「〇〇なんざんしょ!」というのが口癖で、いったい、この言葉はなんざんしょ。

・・・
10話完結のはずが、ラストは納得の解決は全くなく、九条・烏丸・壬生・嵐山・京極の線がこれから本格的にぶつかる直前で止まっているように見えるエンディングだった。
最終話(10話)では、烏丸が九条のもとを離れ、九条は罪を背負ってでも進む側を選び、壬生は京極へ反旗を翻す準備を進め、犬飼の恨みは暴力として再起動という形で、これから後半戦に突入かと思われたところで終わっている。
・・・
登場する人物の「極悪度」ランキング(個人の感想)。
京極(左)と菅原
1位:京極(ムロツヨシ)…伏見組若頭
2位:菅原(後藤剛範)…介護施設代表
3位:山城(岩松了)…悪徳弁護士
4位:壬生(町田啓太)…整備会社経営。京極の手下。
壬生
5位:犬飼(田中俊介)…壬生の後輩。
次点:小山(小山義昭)…AVメーカー社長。
■「にほんブログ村」にポチをお願い申し上げます。
https://movie.blogmura.com/ranking/in
https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in