fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

【ドラマ】「極悪女王」(全5話、Netflix)を見る。女子プロレスのヒール・ダンプ松本の知られざる物語。

極悪女王」(全5話、Netflix)を見る。女子プロレスブームを巻き起こしたダンプ松本の知られざる物語をゆりやんレトリィバァの主演で映像化。ド派手でグロいバイオレンス。

白石和彌総監督は「僕がこだわったのは実はビューティ・ペアジャッキー佐藤なんです」と証言。このドラマの原点となる存在だったようだ。


女子プロレスラーダンプ松本がプロレスに引き込まれる要因になったのがまさにジャッキー佐藤だった。


舞台は、男女不平等や女性蔑視が問題視されず、当たり前だった時代の日本。女子プロレスが空前のブームを巻き起こし、正統派プロレスラーとしての成功に憧れながらもクビ寸前だったダンプ松本が、悪役に転身し“日本史上最も有名なヒール”に成り上がっていく様を描く。タイトルの「極悪女王」とは、ダンプ松本の愛称

ダンプ松本を演じるのは、自らオーディションに挑戦し役を勝ち取ったゆりやんレトリィバァゆりやん扮する松本香は、1話・2話ではとてもプロレス向きとは思えない弱弱しそうな性格に見えたが、第3話で覚醒した後の怪演ぶりに驚かされる。

さらに驚いたのは、剛力彩芽(ごうりき・あやめ)と唐田えりかだ。剛力と言えば、かつてオスカープロモーション所属時代に武井咲(たけい・えみ)、忽那汐里(くつな・しおり)とともに「オスカー平成3人娘」と呼ばれた。

その剛力が、10キロ増量して「クラッシュギャルズ」の一人、ライオネル飛鳥(あすか)を演じるとは…。特訓のせいか、太ももがっしりの完全な体育会系に変身。

そしてもう一人、唐田えりかだ。清純派女優に見えたが、東出某との不倫スキャンダルで、大バッシングを受け、CM、テレビなどから干された。

その後しばらく女優業を休業し、復帰後に数本映画出演した後、大変身をして「フラッシュギャルズ」の長与千草(ながよ・ちぐさ)で、坊主頭にまでなる唐田えりかは見どころだ。

問題を起こして地上波テレビなどがNGになった俳優でも、実力があればテレビ、映画に続く第三の分野「ドラマ配信」があり、スポンサーのしがらみもなく受け皿となっているようだ。そんな代表格がピエール瀧(地面師たち」)などだ。

ゆりやんNetflixへの出演は外国進出への足掛かりで、将来は「アカデミー賞を目指す」のだという。

Netflixの俳優のギャラは、日本のドラマの5倍だそうで、俳優にとっては名前と顔が世界に売れ大きな魅力でもあるようだ。Netflix 史上最大級となる約25,000人にものぼるエキストラが参加する圧巻の試合シーンもある。

1980年代に全盛期だった女子プロレスに関心はなかったが、ジャガー横田ジャッキー佐藤ライオネス飛鳥の名前くらいは知っている。

冒頭ではジャッキー佐藤上田マキのコンビ「ビューティ・ペア」の「かけめぐる青春」の曲と映像が流れ懐かしいスタート。導入部がいい。

地上波では放送できないような、目をそむけたくなるようなグロい残酷なシーンが多い。劇中、ライオネル飛鳥が語っていたが、凶器としてハサミを頭に突き刺したり、チェーンを首に巻き付けたり、折り畳みの鉄の椅子を叩きつけたり「そんなのはもはやプロレスではない」と。ライオネル飛鳥は、凶器を使わない本当のプロレスを目指していたようだ。

「極悪女王」はNetflix登場週に1位を獲得した。

 

・・・
1974年、ろくでなしの父親のせいで極貧の幼少期を過ごした松本香(ゆりやんレトリィバァ)。母・里子(仙道敦子)と妹・広美(西本まりん)と貧乏な生活を送りながら生活していた。時々金をせびりに帰ってくる父親・五郎(野中隆光)は酒乱で暴力をふるい、香の給食費を取り上げる。

翌日、母と香は父のいるアパートへ赴くも、そこには愛人・栗原愛子(田畑智子)と幼い赤ん坊がいた。母と父が争ってるなか、愛人の赤ん坊の名前も「カオル」だと知り、その場を走って飛び出す香。

その際、転んで手をケガしたところ、プリティ・アトム(プリティ太田)に声をかけられる。手当てをしてもらうため入れてもらった場所は、全日女子プロレスが興行を行う体育館であった。

そこで見たレスラーたちの練習風景を目の当たりにしたことでそれ以来、女子プロレスファンになる。

高校を卒業してからパン屋で働くことになるが、自分がやりたいことをやらなければならないと思い立ち、全日本女子プロレスのオーディションを受け合格。

松本は同期の長与千種(ながよ・ちぐさ、唐田えりか)やライオネス飛鳥剛力彩芽)と厳しいトレーニングをこなす。

しかし正統派レスラーとして芽が出ない。同期で親友の千種や飛鳥がクラッシュ・ギャルズとしてスターダムにのしあがっていく。

松本はスターになった千種が自分の存在など気にもとめなくなったことに「舐めんじゃねえ!」と激怒。さらに実家に帰ると、松本が仕送りした金はぜんぶ父親のために使われていたことが判明。松本は母や妹と大喧嘩する。

怒りは頂点に達し「極悪女王」ダンプ松本が誕生した。凶器のチェーンやフォーク攻撃で千種や飛鳥を苦しめる。ダンプ松本はヒール役で嫌われ者だったが、流血試合は非常に盛り上がり、TVの視聴率も取れるようになる。

しかしプロモーターの松永俊国(斎藤工)も次第にダンプ松本をコントロールできなくなっていった…。

勝利したダンプ松本が千草の頭をバリカンで丸坊主に…。

 お金がすべてについて出た昭和のダジャレ。

・・・
ビューティ・ペアは1976年に結成され、マキと相方のジャッキー佐藤による敗者引退の日本武道館決戦を最後に1979年に解散。

劇中では、小学生の松本香(後のダンプ松本)が全日本女子プロレスの練習場に足を踏み入れ、一目でジャッキーの輝きに魅せられる。

・・・

「ブック」という「台本・筋書き」のようなものが最初からあるようなことが言われていた。興行の面から、相手に勝たせてほしい、その代わりこうする、という八百長のように映るが、あくまでも興行全体を盛り上げる為のものであり、勝敗を操作し一部の人間が富を独占する違法賭博的な物とは明確に異なるとネットなどにはある。

昔からプロレスなどは見世物、ショーなので、手加減、駆け引きなどはあるように思える。また、カウントのワン、ツー、スリーを早めたり遅くしたり、というのも見受けられる。

<主な登場人物>
ダンプ松本/松本香:りあんレトリィバァ(幼少期:さとる)

父親の不倫、DV、金銭問題を抱えた貧しい家庭で育つ。心優しい少女だが、劣悪な家庭環境の原因である父親を殺したいと思うほど憎んでいる。

カリスマ的人気を誇っていたプロレスラーのジャッキー佐藤に幼少期から憧れており、決まっていたパン屋への就職を断り女子プロレスの道へ。昭和55年(1980年)組。デビュー前は落ちこぼれ組だったが、ある時を機にヒールレスラーとして覚醒。

デビル雅美率いるヒール軍団「ブラック・デビル」脱退後に、同期のクレーン・ユウと共にヒール軍団「極悪同盟」を結成し「ダンプ松本」に改名。極悪同盟の長として、チェーン、ハサミ、フォーク等の凶器攻撃、反則行為で数々の流血試合を繰り広げ、最恐の悪役レスラーとなる。

長与千種(ながよ・ちぐさ):唐田えりか

55年組。同期の松本とは寮で生活を共にする内に親友同士になる。松本同様、デビュー前は落ちこぼれ組の一人だった。デビュー直後から輝きを放つスター性があり、後にライオネス飛鳥と「クラッシュギャルズ」を結成。ベビーフェイス(善玉)の国民的人気レスラーに上り詰める。

ライオネス飛鳥/北村智子(愛称:トモ):剛力彩芽(ボディダブル:門倉凛)
55年組。松本や長与らとはデビュー前に寮で生活を共にした仲。ジャッキー二世と呼ばれ、身体能力抜群のエリートレスラー。デビュー後、長与とベビーフェイスのタッグ「クラッシュギャルズ」を結成する。アイドル的な活動をすることに懐疑的であり、リングの上での純粋なプロレスへの想いが強い。

クレーン・ユウ/本庄ゆかり…えびちゃん(マリーマリー)

55年組。松本ら同期と寮で生活を共にした仲。デビュー前は、松本と長与と共に落ちこぼれ組の一人だった。デビル雅美率いるヒール軍団「ブラック・デビル」ではデビル雅美の命令で、覆面レスラー「マスクド・ユウ」として所属。ブラック・デビル脱退後に松本とヒール軍団「極悪同盟」を結成し「クレーン・ユウ」に改名。極悪同盟のナンバー2。ヒールレスラーだが人の良さを隠せず、リングから降りるとベビーフェイスのレスラーと普通に接してしまう。

大森ゆかり隅田杏花

55年組。松本ら同期と寮で生活を共にした仲。先輩であるジャンボ堀とベビーフェイスのタッグ「ダイナマイト・ギャルズ」を結成。

ジャガー横田/横田利美:水野絵梨奈

松本の先輩レスラー。初代全日本シングル王者、第29代・31代WWWA世界シングル王者などの獲得経験のある全日本女子プロレス実力ナンバーワンレスラー。会社への疑心を抱きはじめる。

■ラブリー米山:鎌滝恵利

リングネーム・キャラクターは作品オリジナル。松本の先輩レスラーで、セクシーレスラーとして活躍。厳しいしごきで後輩たちに恐れられる。

■ジャンボ堀/堀あゆみ:安竜うらら

大きな体を活かしたダイナミックなプロレスを得意とする美人レスラー。後輩レスラーの大森ゆかりとベビーフェイスのタッグ「ダイナマイト・ギャルズ」を結成。

ジャッキー佐藤鴨志田媛夢

カリスマ的国民人気を誇ったタッグ「ビューティ・ペア」のレスラーの一人で、松本がプロレスラーの夢を持つきっかけとなった人物。

]■マキ上田芋生悠

カリスマ的国民人気を誇ったタッグ「ビューティ・ペア」のレスラーの一人。

デビル雅美根矢涼香

松本の先輩レスラー。デビル軍団「ブラック・デビル」のリーダー。実力派ヒールレスラー。

■マナ猪瀬:Maria
デビル軍団「ブラック・デビル」の一員。デビル雅美の側近。

ブル中野/中野恵子:堀桃子

松本の後に入門した後輩レスラー。ベビーフェイス志望だったが、松本に勧誘され「極悪同盟」へ入り「ブル中野」に改名。ヌンチャクを武器とする。

影かほる戸部沙也花

松本に似てることで影武者として登場。

■モンスター・リッパー:ANNA
松本のデビュー相手をした外国人巨漢レスラー。

■プリティ・アトム:プリティ太田
■リトル・フランキー:野澤健
■アブドーラ・コブッチャー:ミスター・ブッタマン
■ラ・ギャラクティカ1号:Anabel Ramos
■ラ・ギャラクティカ2号:AKARI
ミネルバ葉子:花屋ユウ
■松永高司:村上淳
松永兄弟・三男。全日女子プロレスを創業し社長・会長。会場では焼きそばを売っている。
松永国松黒田大輔
松永兄弟・四男。レフェリー「ジミー加山」。
■松永俊国:斎藤工

松永兄弟・五男。興行でもめることも多い。

阿部四郎音尾琢真

興行プロモーター兼、レフェリー。「極悪同盟」に肩入れしており、極悪同盟に有利に働くよう、相手側に高速カウントしたり、極悪同盟の反則行為を見てないふりをしたりと加勢する。通称「悪徳レフェリー」「極悪レフェリー」とも呼ばれる。

■臼井延夫:赤ペン瀧川
トヨテレビのプロデューサー。

志生野温夫清野茂樹
テレビ中継での実況担当。

■リングアナウンサー:神宮寺しし丸

■上木浩一:池浪玄八
日本女子プロレスコミッショナー
■実況アナウンサー:枝光利雄
■吉井:しおつかけいいちろう

■松本里子:仙道敦子

松本香の母親。夫の金銭問題、不倫で苦労を抱える。夫を憎みきれず離婚まではしようとしない。娘思いな優しい性格。香がヒールレスラーとして活動する事は「演技」である事は理解しているものの、抵抗感を持っている。

■松本五郎:野中隆光

松本香、広美のろくでなしの父親。金銭問題、DV、不倫等で家族に迷惑をかけている。愛人との間にも娘がおり、自分の娘の香と同じく愛人の娘にも「かおる」と名付けた。

■松本広美:西本まりん(小3時代:柚穂)
松本香の妹。姉と仲の良い妹だったが、姉が極悪ヒールレスラーになったことから誹謗中傷される日々を送り、あげくに彼氏からも「姉がダンプ松本」という理由で捨てられたことで完全にグレてしまい、金髪に特攻服を着た不良少女になってしまう。

■長与繁:宮崎吐夢
長与の父親。

■長与スエ子:美知枝
長与の母親。

■栗原愛子:田畑智子
松本五郎の愛人。五郎との間に娘がおり、五郎によって「かおる」と名付けられた。香が成人した頃には愛想をつかして別れている。

■かおる:永尾柚乃
愛子の娘。香の異母妹。

www.youtube.com

■「にほんブログ村」にポチッと!。

https://movie.blogmura.com/ranking/in   

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in