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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「水は海に向かって流れる」(2023)を見る。主演は広瀬すずと大西利空。

水は海に向かって流れる」(2023)を見る。主演は広瀬すず西利

高校への進学を機に、叔父・茂道(高良健吾)の家に居候することになった直達(西利)。だが最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊(さかき)(広瀬すず)さんだった。

案内された家の住人は、親に黙って脱サラしたマンガ家で叔父・歌川茂道(高良健吾)、女装の占い師・泉谷颯(はやて、戸塚純貴)、ヒゲメガネの大学教授・成瀬賢三(生瀬勝久)、どこか影のある25歳OL・榊千紗(広瀬すず)と、いずれも曲者揃い。

そこに高校1年生の直達(西利)を加えて、男女5人での一つ屋根の下、奇妙な共同生活が始まった。

共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす25歳OLの榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、榊は「恋愛はしない」と決めていて、彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁が…。

少年が家族の元を離れて初めて知る、家族の「罪」。自分もその被害者なのかもしれないが、加害者でもあるような気がする。割り切れないモヤモヤした思いを抱きながら、少年は少しずつ家族を知り、大人の階段を上っていく。

・・・
主人公の直達と千紗の二人は、不倫相手の子供同志という因縁があった。10年ほど前、直達の父と千紗の母は家族があるにも関わらず不倫関係となり、駆け落ちしたのだ。

その後、うまくいかなかったのか二人は別れ、直達の父は家族のもとへと戻り、妻と息子と共にふつうに暮らし、千紗の母は家族の元に戻ることなく行方不明のままとなっている。

そんな直達と千紗を含む5人がシェアハウスで暮らすという日常が描かれる。

広瀬すずが、やや斜に構えたような女性(撮影時23歳)を演じている。カメラは広瀬すずの表情などを美しく捉えている。大女優の仲間入りをしている宮沢りえのような雰囲気を感じる。

料理でカレーライスに生卵をかけるシーンがあるが、意外。
直達が「生卵がおいしい」というと、千紗は「カレーじゃないんだ」と不満げ。「いいや」と直達がいうと「もういい」と千紗。何気ない微妙な会話。

玉ねぎを大きく切り、豚肉を切らずにそのまま煮込む、かんたんな「ポトラッチ丼」も登場、直達はうまいうまいと食べていた。

そんな直達は自分に告白をしてきたが、よりによって直達は、母の不倫相手の息子という皮肉。それでも最後に千紗は、流れる水のように運命に身を任せるように前に進む道を選んだようだ。

【主な登場人物】
■熊沢直達:西利…高1の男子。高校入学を機に、通学のため母方の叔父が住むシェアハウスの2階に転入。優等生タイプで美術部所属。10年前、父が榊千紗の母とW不倫し駆け落ちしていた。落ち着いた性格。「いい子」と言われる。
■榊千紗:広瀬すず…26歳のOL。気が強くいつも不機嫌なシェアハウス2階の同居人。時々、上等な肉を買い、同居人たちに「ポトラッチ丼」など振る舞うことがある。普段はビールだが、嫌なことがあったときは焼酎。
■榊謹悟:勝村正信…千紗の父。白髪で家族に対して淡白。
■泉谷颯(はやて):戸塚純貴…女装し、占い師をしている。職業は女装の占い師。正義漢で勧善懲悪のためには喧嘩もする。たびたびシェアハウスにやってくる楓は妹。
■泉谷楓(かえで):當真あみ…颯の妹。シェアハウスによくやってくる美少女高校生で直達の同級生。学校では陸上部所属。直達に想いを寄せている。
■歌川茂道:高良健吾…通称ニゲミチ先生。直達の叔父。漫画家。シェアハウス2階に住んでいる漫画家。姉である直達の母に頭が上がらない。姉夫婦に漫画家になったことを隠している。
■成瀬賢三:生瀬勝久…大学教授を務める初老の男性。千紗からは「ナルちゃん」と呼ばれる。世界を旅している。
■熊沢達夫:北村有起哉…直達の父。榊の母と駆け落ち不倫していた。気の弱い性格。
■高島紗苗:坂井真紀…榊の母で達夫と不倫関係にあった。芯が強い女性。現在は他の家庭を持っている。
■ミスタームーンライト:捨てられているところを直達に拾われて、飼われている子猫。
監督:前田哲

※「DVD」(レンタル)にて鑑賞。

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