fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「グッドフェローズ」 (原題:Goodfellas、1990) を再見。マフィア映画の金字塔。

グッドフェローズ」 (原題:Goodfellas、1990) を再見。実話を基にしたマフィアたちの友情と裏切りの物語。マフィア映画の金字塔ともいわれ、激動の世界を描いてスリリングだった。

監督はマーティン・スコセッシ。出演はロバート・デ・ニーロ、ジョー・ぺシ、レイ・リオッタなど。主人公を演じたレイ・リオッタは、本物のヤクザのような血走った眼付きで、本作が出世作となった。

原題の単数形"Goodfella"は、直訳では「気の置けない友達」だが、マフィア界の隠語で「自分と同じ組織の所属にある者」という意味という。

大物ギャングポーリーのアジトで育ったヘンリーは、物心ついた頃からマフィアに憧れていた。やがて念願の”グッドフェローズ”の仲間となり、犯罪を重ねていくといったストーリー。

本作が成功したことから、同じくスコセッシ監督、デ・ニーロおよびジョー・ペシ出演の「カジノ」(1995)が製作された。この「カジノ」と「グッドフェローズ」が出演者が同じで内容も似通っているので紛らわしい。

スコセッシ監督はその後、同じくマフィアものの「ディパーテッド」(2006)を製作している。

早口にまくしたて、瞬間湯沸かし器のような、短気で直情的なジョー・ぺシの存在感が圧倒的だった。喧嘩っぽい性格がにじみ出ていた。まわりの者が場を和めようと冗談を言うと、それが通じず、からかいを本気にとらえて「何がおかしい」と銃でその相手を簡単に撃ち殺してしまうのだ。”ヤバイ”人間の怖さがあった。

ロバート・デ・ニーロは、正気のときはまともだが、狂気に変貌する、その落差がすごい。デ・ニーロにとっては絶頂期のころであったかもしれない。

<ストーリー>
ヘンリー・ヒルクリストファー・セロン=少年時代、レイ・リオッタ=成人)はアイルランド系の父とシチリア系の母を持ち、物心がついた子供が野球選手や消防士に憧れるように、マフィアの一員になる事を夢見ていた。

彼は11歳でニューヨーク・ブルックリンのタクシー配車センターでマフィアの使い走りとなり、やがて闇煙草の密売や、偽造クレジットカードの使用などを皮切りに、トラックの荷物強奪や違法賭博・ノミ行為・八百長試合の設定といった犯罪に手を広げていく。

彼の一味はポール・シセロ(ポール・ソルヴィノ)を長とし、トラック強奪を得意としたジミー・コンウェイロバート・デ・ニーロ)や武装強盗と殺人に秀でたトミー・デヴィート(ジョー・ぺシ)は同僚であった。

ジミーを首謀者とした彼ら3人は共謀し、1968年に近傍のクイーンズ区・ジョン・F・ケネディ国際空港でエア・フランス現金強奪事件を成功させ、42万ドルを手に入れる。

一味は1978年に同じくケネディ国際空港でルフトハンザ航空現金強奪事件を起こし、600万ドルと桁違いの成功を収めた。

しかしこれが終わりの始まりとなったのである。

・・・
この映画は事実に基づくとあり、麻薬密売、元の仲間からの追及を逃れるため、アメリカ合衆国証人保護プログラムの保護下に入って検察側の証人となって司法取引を行うなどが描かれている。

死体を埋めた場所にマンションが建設されることを知り、別の場所に移すために危険を冒して掘り起こすといったシーンは、背景が赤味がかって印象的。ヘンリーが組織で世話になっていたポールやジミーを裁判で告発する(=検察側の証人)シーンも見どころだった。

ローリング・ストーンズなど劇中流れる音楽がいい。1960年代から1980年代にかけての時代にはやった曲がバックに流れるので、音楽映画としてみても面白い。

主な挿入曲:
1. 「ラグス・トゥ・リッチズ」トニー・ベネット
2. 「シンシアリー」ムーングロウズ
3. 「スピードゥ」ザ・キャディラック
4. 「スターダスト」ビリーワードと彼のドミノズ
5. 「プレイボーイ」マーヴェレッツ
6. 「ルック・イン・マイ・アイズ」シャンテルズ
7. 「涙の紅バラ」ボビー・ヴィントン
8. 「ライフ・イズ・バット・ア・ドリーム」ハープトーンズ
9. 「Toot、Toot、Tootsie Goodbye」 アル・ジョルソン
10.「He's Sure the Boy I Love」ザ・クリスタルズ
11.「アトランティス」ドノヴァン
12.「リメンバー」シャングリラス
13.「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」アレサ・フランクリン
14.「海の彼方に」ボビー・ダーリン
15.「ギミー・シェルター」ローリングストーン
16.「フロスティ・ザ・スノーマン」ザ・ロネッツ
17.「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」クリーム
18.「ジャンプ・イントゥ・ザ・ファイア」ハリー・ニルソン
19.「メモ・フロム・ターナーミック・ジャガー
20.「マジック・バス」ザ・フー
21.「美しき人生」ジョージ・ハリスン
22.「マニッシュ・ボーイ」マディ・ウォーターズ
23.「マイウェイ」シド・ヴィシャス
24.「いとしのレイラ」デレク・アンド・ザ・ドミノス

主な登場人物:
■ヘンリー・ヒル: レイ・リオッタ
アイルランド系の父とシチリア系の母を持つ。貧困から真剣に働くことが嫌になり、ギャングに金持ちになる夢を持った。学校へ行っていたが中退。とある事件で逮捕されたが仲間を売らなかったことから信頼されるようになる。しかし、度を越した行いにより、後に破門されるようになる。
■ジェームズ・“ジミー”・コンウェイ: ロバート・デ・ニーロ
ヘンリーの仲間。街から恐れられた存在。ドラック強奪を得意とする。
■トミー・デヴィート: ジョー・ペシ
武装強盗と殺人に秀でる。短気で気性が激しい。
■カレン・ヒル: ロレイン・ブラッコ
ヘンリーの妻。ユダヤ系。ギャングである夫を怖く思っていたが、感化されて自分も楽しむようになり、麻薬の取引も行うようになった。
■ポール・“ポーリー”・シセロ: ポール・ソルヴィノ
地元のギャングのボス。麻薬販売に反対している。
■フランキー・カーボーン: フランク・シベロ
大物マフィア。トミーに殺される。
■カレンの母: スザンヌ・シェパード
■トミーの母: キャサリン・スコセッシ
■ヴィニー: チャールズ・スコセッシ
■ジョニー・ディオ:フランク・ペレグリノ

Netflixで鑑賞。

■「にほんブログ村」にポチッと!。

https://movie.blogmura.com/ranking/in   

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in