第76回カンヌ国際授賞式で、ドイツの巨匠、ヴィム・ヴェンダース(「パリ、テキサス」)が監督した「「パーフェクト・デイズ(原題) / Perfect Days」で主演を務めた役所広司が男優賞に輝いた。
日本人のカンヌ映画祭の男優賞受賞は、2004年の是枝裕和監督作「誰も知らない」の柳楽優弥以来、19年ぶり2人目の快挙。
東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山(役所広司)。彼は淡々と過ぎていく日々に満足している。毎日を同じように繰り返しているように見えるが、彼にとってはそうではなかった。
毎日はつねに新鮮な小さな歓びに満ちていた。まるで風に揺れる木のような人生である。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読み耽るのが、歓びである。
いつも持ち歩く小さなフィルムのカメラで木々を撮る。彼は木が好きだった。自分を重ねているのかもしれない。あるとき彼は、思いがけない再会をする。それが彼の過去にすこしづつ光をあてていく。
【主要キャスト】役所広司、柄本時生、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和、中野有紗、アオイヤマダほか。
【監督】ヴィム・ヴェンダース
【原題】Perfect Days(2023)