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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「花束みたいな恋をした」(2020)を見る。

       

花束みたいな恋をした」(2020)を見る。人気俳優同士の菅田将暉有村架純のW主演のラブストーリー。オープニングシーンとエンディングはつながるが、数年の時を経ていて、見ている側の印象は大きく変わる。


カップルが楽しかったことだけを袋の中に詰め込んで、それぞれが新たな人生に向かってスタートする様子が描かれる。4年間の同棲の末、ゴールインかと思われたが、土俵際で「うっちゃり」があった(笑)。げに女心は、測れない(笑)。
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時は2020年。あるカフェで、ひとつのイヤフォンのLRを分け合って、音楽を聴こうとしていたカップルがいた。


彼女とそれを見ていた麦(菅田将暉)は「それだと本当の音楽を聞くことはできない」と席を立ち、カップルに伝えようとする。


同時に、別の席から立ち上がった女性がいた。絹(有村架純)だ。絹も彼氏と店に来ていて、麦と同じようにイヤフォンを分け合う行為の愚かさについて主張していた。

絹と麦は、互いの顔を見るとそのまま席に座り、何事もなかったように、今の恋人と話し始める。この冒頭のシーンの続きが、ラストシーンとなる。

場面は、5年前の2015年になる。

大学生の山音麦 (菅田将暉)は、Googleストリートビューに自分が写っているのを発見し、人生最大の喜びを感じていた。

しかし、その熱も冷め、いまは道端で交通調査のアルバイトをしながらぼんやりと暮らしている。お笑いコンビ・天竺鼠のワンマンライブにも行きそびれてしまうほどに、彼は燃え尽きていた。 


一方、映画や小説が好きな大学生、八谷絹(有村架純)は、お笑いコンビ・天竺鼠のワンマンライブに行こうとしたところ、知人の男性と出会ってご飯を食べに行くことに。
結局彼は別の女性と街へ繰り出し、絹はライブにも行けなかった。

ある夜、絹と麦は、終電に駆け込もうと改札へ向かうが、乗りそびれてしまう。

そこに居合わせたサラリーマン、会社員風の女性、絹、麦の4人は、カフェで時間を潰すことにした。

その店で麦は、押井守を発見し、3人に伝えるが、サラリーマンと会社員の女性にはピンと来ない。

押井守を見たこと、そして彼を知っている人に出会えたことを、絹は内心喜ぶ。
カフェを出て、サラリーマンと会社員の女性は二人でタクシーに乗り込んだ。気まずい空気のまま帰ろうとする麦に、絹は、押井守を見た興奮を伝えた。

麦と絹は居酒屋に入り、お互いのことを話し始める。履いているスニーカー、好きな小説、映画の趣味、行きそびれた天竺鼠のライブなど、共通点が多い二人。

それから、およそ四年間の同棲生活が始まるのだが、隙間風が吹き、言い争いなども多くなる。そして、ついにそれぞれが「今が分かれる潮時」と感じ、かつて通ったファミレスに。

すると、近くの席に初々しいカップルがやってきて、聴こえてくる会話は、自分たちの数年前の状況と全く同じで、麦も絹も涙ぐむ。

二人は表に出て、最後の別れのハグをする。
そして冒頭のシーンに戻る。元カレ、元カノとなった二人はそれぞれの相手と座っているが、その後、エスカレーターを降りたところで、二組のカップルは反対方向に歩き出し、彼らは、決して言葉を交わすことはなく、背を向けたまま手を振って別れた(←互いに顔は見えないので、観客だけにはわかる、よくあるシーン。笑)。

それからしばらく経ったある日、部屋でパソコンを開き、Googleストリートビュー多摩川周辺を見ていた麦は、人生2度目の奇跡に出逢う。


そこには、仲良く多摩川沿いを歩いている麦と絹の姿が写っていた…。
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絹が交際相手の麦を両親に紹介し食事中に、絹の母(戸田恵子)が、絹に「若い時の恋愛と結婚は違うからね」と話すシーンがある。

4年も同棲していたカップルだったが、細かいことで口論が増えていった。麦(菅田将暉)が絹(有村架純)に対して、特別意識もせず「じゃあ」というと、絹は、これが気に入らない。また「またか」という発言に対しては、絹はさすがにキレて「またか、またか、またかだからよ」と返す。

まことに持って言葉使いはむずかしい(笑)。麦が、「今はこうでも、結婚すれば、やがて愛情は失われて、夫婦で暮らしている人はいっぱいいる。結婚しよう」と迫るが、絹は「そうやってハードルを下げてどうする」と非難する。すでに過去の楽しい思い出だけを残して、別れる決断を下していた。



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映画や本の趣味が全く一緒というカップルでも、一緒に暮らすとなれば話は別のようだ。自分のしたいことをしたいという絹が現在の職を変えて、イベントの会社に決めたといったときに、麦は、なかなか理解できなかった。結婚すれば、自分の好きなことだけしていればいいと粘るが…翻意することはなかった。


イヤホンのLとRを二人で分け合っても聴こえるのは異なるというのは、麦と絹がかつて食事中に、隣にいたおっさん風の男からうんちくを説明されていたことから、それを今度は若いカップルに伝えようとしたものだった。

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昨日のランチは「ロースかつ丼」。

 

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