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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

Netflixドラマ「ザ・プレイリスト」(シーズン1、全6話、2022)の1-4話見る。スポティファイの創業物語。

ザ・プレイリスト」は、無料かつ合法の音楽ストリーミングサービスを世界に向けて提供し、業界全体に革命を起こしたスウェーデンの若きIT起業家ダニエル・エクと、彼の協力パートナーたちの物語。

音楽サブスクリプション・ストリーミングサービスSpotifyがいかにして生まれたかを描く全6話のドラマ「ザ・プレイリスト」の1-4話までを見る。


小さな企業が、世界中の人が音楽を聞けるようにする方法を考案し、現状を打破しようとするとき、確固たる信念や、不屈の意志、人とのつながり、そして大きな夢を持つことがいかに大切かを描く。


音楽業界は、著作権団体の壁が厚く、違法ダウンロードなどに悩まされていて、アーティストを守るため、スエーデンで横行していた違法ダウンロードなどには目を光らせていた。


スポティファイは、それまでのジュークボックスのデジタル版というコンセプトで、ユーザーが、自由にポチ一つで、どんな曲も聴けるというものだった。著作権側、レコード会社などは「無料」という言葉に激しく抵抗する。


「エピソード1」(ビジョン)では、自らスタートアップ(起業会社)を売却し、プログラマーだったダニエル・エク(Spotifyの創業者でCEO)が次に目を付けたのは、音楽業界が直面する違法ダウンロードの問題解決の提案などが描かれる。


「エピソード2」(業界知識)では、著作権をめぐる裁判でパイレート・ベイと対立する大手レーベルのCIOスンディンは違法ダウンロードに対する自分の頑なな態度が逆効果であることに気づいていく様子が描かれる。


「エピソード3」(法律)では、一流法律事務所でのキャリアを手放し、スポティファイに入社した敏腕弁護士は、会社が直面する複雑な法律問題に対処し、大手レコード会社との交渉に臨む。ソニーのストリンガー(のちにソニー本社の社長)などが実名で登場する。


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ドラマの中で、有名映画について話が及ぶことがあり、面白い。

業界のお偉いさん(ソニー・スエーデンの社長)が、若い野心家のエク(スポティファイ創業者)に初めて会ったときに、期待して「君に乾杯」とワインを傾ける(映画ファンは、あの映画の「君の瞳に乾杯!」だなと分かるが)。エクは「はい」というだけ。
お偉いさんは、さらに「カサブランカを知っているか?」と聞くと「白黒の映画ですね」と答えるだけ。お偉いさんは「あの映画の最後のセリフは君に向けたことばだ」というのだった。


しばらくしてお偉いさんの秘書が「これは美しい友情の始まりだ、でしょ」というと、教養ある人がそばにいてうれしいよとお偉いさん。秘書の女性は「強引に言われて2回も観ましたよ」(※)と笑うのだった。
こういう何気ない会話がいい。

(※)fpdに、強引に映画を観るように言われて「被害」を被った人は何人いるかな(笑)。

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Facebookを描いた「ソーシャル・ネットワーク」は、創業者のマーク・ザッカーバーグを描いた伝記映画だったが、「ザ・プレイリスト」はSpotifyの創業物語で、ダニエル・エクの音楽業界に革命を起こす意気込みなどが描かれている。


スポティファイは、現在、日本を含む184カ国で運営され、従業員数は7400人、年間売り上げは97億ドル(1兆4,000億円)に達する。スポティファイは2018年に株式公開し、エクの資産は推定44億ドルという。


レコード会社は、まちがいなくスポティファイでもうけているといわれる。スポティファイが米国に上陸した2011年、音楽配信は6億ドル規模の事業部門であり、レコード業界の年間世界収益の4%に過ぎなかった。


それが2020年には、音楽配信は134億ドルの売り上げを達成し、レコード業界の収益の62%を構成するまでになった。同年、スポティファイは50億ドルを著作権保有者に支払っている。その大部分が大手レコード会社であり、そのうちの推定5億ドルが音楽を録音したアーティストにわたっているという。

音楽も映画も配信が幅を利かせてきた。

 

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