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映画「ロイヤル・トリートメント」(原題:The Royal Treatment、2022)を見る。

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ロイヤル・トリートメント」(原題:The Royal Treatment、2022)を見る。
ニューヨークの下町で美容院経営の女性とある王国の王子の王道ロマコメ。

主演は「レディ・バード」(2017)などのローラ・マラーノ。共演は「アラジン」などのメナ・マスードのほか、チェルシー・プレストン・クレイフォード、グレイス・ベントレー=ツィブアなど。

設定は、親に嫁候補を決められる「星の王子ニューヨークへ行く」のようなお気楽コメディで、スッキリ明るい気分にさせてくれる映画。脇役が素晴らしく、執事などは、厳格かと思いきや実はおちゃめだったり、王室の教育担当の”お局”的な女の怖さなどが面白い。

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ラバニア王国のトーマス王子(メナ・マスード)は国のためを思い、王国の存続のため、両親が進める愛のない結婚(政略結婚)をしようとしていた。

トーマス王子は、婚約パーティのためにニューヨークを訪れていたが、自分の髪型が気に入らないので、執事のウォルター(キャメロン・ローズ)に、腕利きの美容師を探して欲しいと伝えた。

「ニューヨークで1番の美容室」ということで探していたウォルターは、イザベラ(ローラ・マラーノ)の店をセレブ御用達の店と勘違いして電話をした。
電話を受けたイザベラは舞い上がり、王子の髪を切るなんて、初めての体験で、報酬も500ドルだという。普段は20ドル前後だった。張り切ってイザベラはホテルへ向かう。

豪華なホテルの一室で、王子と対面したイザベラが、ヘアカットを始めようとすると、家政婦がお茶を持ってきたが、あわてて、お盆をひっくり返してしまう。

王子の側付きの女性に厳しく叱られる家政婦。同時に、王子は知らんぷり。そんなトーマス王子の態度に腹を立てたイザベラは、ヘアカットを中断してホテルを出て行ってしう。
何がなんだか理解できないトーマスは呆然とする。

地下鉄に乗るお金もなく、 イザベラが歩いて美容室に戻ると、母親と祖母は何事かと驚いた。そこへトーマス王子が入ってきた。
先程のことを謝罪し、改めてヘアカットをお願いしたいと申し出てきた。

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イザベラが王子の髪を切ると、王子はその仕上がりを気に入り、自分に対しても正直に接するイザベラのことを好ましく思うのだった。 

翌日、結婚式のスタイリストを誰にするかで、話し合いが行われていたが、執事のウォルターがイザベラが適役だと言い出す・・・。

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イライザの店は、経営的には厳しくなっていたが、スタイリストや掃除婦などは、時間があれば踊りに興じるなど明るい雰囲気。そんなところに、執事ウォルターが訪ねてきで、王国に来て、結婚式のためのヘアカットをお願いしたいと言ってきたのだった。

かくして、ニューヨークで美容室を経営するイザベラは、ローラ(グレイス・ベントレー=ツィブア)らスタイリスト仲間たちと共に、ラバニア王国のトーマス王子の結婚式のヘアメイクを担当することになる。そしてラバ二ア王国へと向かうのだった。

ラバ二ア王国は、まるでおとぎの国のようにカラフルで、景色もよく、荘厳な城が構えていた

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見所は多い。城のあるエリアは超豪華な雰囲気。ただ、鉄道線路を挟んで「線路の向こう側」は、貧しい人びとが暮らす地域。どの地域でもある格差社会

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  ”線路の向こう側”は貧しくとも住民は生き生きと楽しく過ごしている。

小国の王室と言っても、中身は火の車。豪華な城に住んでいても、まさに破産寸前。国王夫妻は、王室のある地域の未開発地域の開発を支援してくれるという富豪一族の娘と王子を結婚させて、再生を図ろうと目論む。

お金を出すという実業家は、住民のことを考えているわけではなく、再開発で住民を追い出してビルなどを建てようというのだ。

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   結婚衣装まで着た花嫁のローレンだったが・・・。

王子は、会ったこともない娘ローレン(フェニックス・コロニー)との結婚に気が滅入っていたところに現れたのが美容師のイライザ。決してローレンが嫌いというのではないが、イライザのポジティブで明るい性格に惹かれ、ローレンに結婚式の当日に中止したいと申し出る。「全ては僕が悪い」と。

すると、ローレンからは予想外にも、喜びの声が。ローレン自身も、政略結婚には嫌気がさしていたことがわかる。執事も、結婚はやめておけ、とアドバイスまでするのがすごい。両者がハッピーで、王子は、晴れてニューヨークへ・・・となる。

王室で、従業員の教育などを担当する女性は、鬼軍曹のように厳しく、ニューヨークからやってきたスタイリストを全く信用していない。なんと、子どもから大人まで何十人ものヘアカットをさせて、実力の程を見極めようとする。

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5,60人も髪を切ったところで、ようやく満足したようだが、出てきた言葉は…。

髪型に怒りを感じない」というのだ。決して上手だなどとは、口が裂けても言えないのだ。しかし、スタイリストの二人は「怒りを感じない」は最大の褒め言葉として受け取り小躍りする。

立ち去っていく鬼軍曹は、一瞬ニコッとするシーンがあり、この鬼軍曹も人間味があると感じさせる一瞬だった。

王室の城のモデルはニュージーランドにあるラーナッパ城(写真)を使用した。

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線路の向こう側に住む子供たちに「おもちゃ」を与えようと、ビラ配りで集めたおもちゃなどは、城の守衛室の物置に集められた。

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キャスト:

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ローラ・マラーノ:イザベラ。ニューヨークの美容師。愛称はイジー。行動的で分け隔てなく明るい性格。

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メナ・マスード:ラバニア王国のトーマス王子。世間知らずの優しいボンボン。政略結婚による結婚式当日にキャンセル。

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フェニックス・コロニー:ローレン。トーマスの婚約者。

チェルシー・プレストン・クレイフォード:デスティニー。

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グレイス・ベントレー=ツィブア:ローラ。イザベラの店で働く美容師。

キャメロン・ローズ:ウォルター。ラバニア王国の執事。お茶目な面がある。

ソニア・グレイ:ファブレ夫人。

ジャック・ドリュー:ルース・ラモット。

マシュー・E・モーガン:バディ・ラモット。

エリザベス・ホーソーン:ノンナ

アマンダ・ビリング:ヴァレンティー

ジェームズ・ゲイリン:ネイト

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「ロイヤル・トリートメント」(原題The Royal Treatment)
監督:リック・ジェイコブソン
上映時間:96分
製作国:アメリカ(2022年)

 

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