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<span itemprop="headline">映画「砂漠の流れ者」(1970)。サム・ペキンパー監督の西部心魂歌。</span>





砂漠の流れ者」(原題:The Ballad of Cable Hogue1970)は「ワイルドバンチ」のサム・ペキンパー監督が、古き良き開拓時代への惜別を込めて描いた異色の西部劇。リバイバル時には、原題の「ケーブル・ホーグのバラード」として公開された。
 
クリント・イーストウッド監督の西部劇「許されざる者」(原題:Unforgiven1992が、最後の西部劇とされているが、既にその20年以上も前に、西部劇の終焉を告げるような映画があったと言えるかもしれない。
 
砂漠の流れ者」はそんな西部開拓時代の流れに取り残された一人の男の風変わりな復讐譚がセンチメンタルに綴られてゆく。しかもそこにはガソリンで動く自動車が登場している。

主演は「テキサスの五人の仲間」「墓石と決闘」「ウエスタン」などのジェイソン・ロバーズ
 
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仲間に裏切られて砂漠の真ん中で一人取り残された主人公ケーブル・ホーグジェイソン・ロバーズ。着の身着のままのケーブルは4日間歩き続けてついに水を掘り当て命拾いした。
 
近くに駅馬車の通り道があると知ったケーブルはそこに給水所を作り、裏切り者が現われるのを待伏せ、復讐するために、たった一人で砂漠生活を始めるのだった・・・。 
 

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最後の西部劇作家と言われたサム・ペキンパーで、バイオレンスの美学と言われた「ワイルド・バンチ」やそのバイオレンスを現代アクションに活かした作品「ゲッタウェイ」「ガルシアの首などが代表作。
 
砂漠の流れ者」は、砂漠の真ん中に駅馬車の駅を作り、仇の現れるのを待ち構えるという悠長な設定で、ユーモアや穏やかさが漂う映画。
 
映画では、バタフライ・モーニングバタフライ・モーニングというゆったりした歌が流れる。

水を発見したケーブル(J・ロバーズ)は、その場所駅馬車が通過する中継地だと知り、そこに腰を下ろし、一人で中継所を作り始め駅馬車の御者に無料で街まで乗せて行ってやると言われても断ってそこで裏切った連中が現れるのを待ケーブル。



一応復讐劇ということだが、実際にはそれはたいしたことではなかった。西部劇というよりもむしろコメディタッチのラブストーリーともいえる。紅一点とも言うべき娼婦役がステラ・スティーブンス



ケーブルが中継地でお金を溜め込んでいると睨んだ裏切り者のふたりが戻ってきて、お金を土に埋めたと思い、深く掘り返す。

その大きな穴の中にいるときにケーブルが戻って、穴の中の裏切り者とのやりとりが面白い。

裏切り者たちは、ケーブルが銃を撃ってくるほど勇気はないと見くびると、そこに、何十匹もの大きな〇〇が投げ込まれてきたからさあ大変というわけだ。人間に向かってくる素振りを見せる〇〇は誰でも嫌いだろう。
 
西部への鎮魂歌という点では「ウエスタン」のようなスケールはないが、必見の映画の1本かもしれない。

〇〇=大蛇(ガラガラヘビ)

☆☆☆


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