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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">。映画「オリエント急行殺人事件」(1974)2回目。</span>


AGATHA CHRISTIE'S MURDER ON THE ORIENT EXPRESS-TRAILER
 

 
昨年12月にギドラキュラさんのプレゼント企画で当たり、いただいた「オリエント急行殺人事件」のDVDを、1975年の劇場公開で見て以来、30数年ぶりに見た。
 
このDVDには、映画のメイキングのほか、原作者アガサ・クリスティー(1890年9月15日~1976年1月12日)の孫が語るクリスティなどの特典映像が付いていて興味深い。正式な名前はアガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティ(Agatha Mary Clarissa
Christie)といい、発表された推理小説は世界的なベストセラーとなり「ミステリーの女王」と呼ばれた。アガサ・クリスティーの小説は、世界中で読まれ、その数は「聖書」とシェークスピア作品以外では最大だという。
 
クリスティ作品は「言葉の娯楽」といわれるように、エンタテイメント性がある。
 
名探偵ポワロのイメージなどは、たまたま乗りあわせた電車の中でみた紳士の顔、風貌から着想を得たという。カールのひげや、ポマードでピタッとしたヘアスタイルなど、作品のアイディアなどは、本人は語らなかったというが、あらゆる気が付いたことは常にメモしていたという。
 
オリエント急行殺人事件」の記事は、6年以上前に一度紹介している。
 

 
列車の密室の中で殺人事件が起こるが、犯人は列車内の誰か。
ポワロ探偵(アルバート・フィニー)が、乗り合わせた同一車両の乗客一人一人に事情を聞くのだが、ポワロ探偵と行動を共にしている旧知の鉄道会社の重役(マーティン・バルサム)は、ポワロの面接が終わった人物が帰るたびに「あれが犯人だ」と繰り返すところが面白い。
 

 
殺された人物(リチャード・ウィドマーク)には、12か所、ナイフで刺された跡があるというのが、伏線になっている。
 
殺人事件といえば、犯人が見つかり、法に裁かれるのが常だが、この映画の場合は、違っていたのが特徴的である。ポワロは、犯人を見つけたのだが、二つの解答を用意していたのである。偽りのシンプルな解答と、詳細に警察に報告して、裁きを仰ぐという複雑な解答である。
 
結果は、偽りの解答を選択することになるのだが、ポワロは、「さてこれから報告書を書くが、”良心”との戦いながらということになる」のだ。
 

 
出演俳優は、大物揃い。口から生まれてきたのではないかというような侯爵夫人(ローレン・バコール)と合い席で食事をしていた女性が、気分が悪くなって席を外したのに、自分のせいであるとは気づかないので、ポワロは「グレタ・ガルボ曰く、”一人になりたい”」と諭すのだが・・・。
 

 
気が弱そうなスエーデンの婦人は、たどたどしい英語を話すのだが、演じているのがイングリッド・バーグマンで、話しながらの不安げな目の動きなど、うまい。この映画で、バーグマンは、アカデミー賞助演女優賞を受賞している。納得!
 
このほか、バネッサ・レッドグレーブジャクリーン・ビセットアンソニー・パーキンスショーン・コネリーマイケル・ヨークなどが、それぞれ見せ場を作っている。
 
ストーリー:
イスタンブールで事件を解決した私立探偵エルキュール・ポアロ(A.フィニー)は、新しい事件のためオリエント急行で急遽ロンドンに向かうことになった。
 
ところが列車はそのシーズンにしては珍しく混んでおり、一等寝台車は満室であった。ホテルでポアロは彼の友人であり、オリエント急行を所有する国際寝台車会社の重役ビアンキ(M.バルサム)に再会する。
 
彼の計らいでポアロはなんとかオリエント急行に乗込むことに成功する。イスタンブールを出て2日目の夜、雪のために列車はバルカン半島内のある場所で停車してしまう。
 
そしてその翌朝、一等車に宿泊していた裕福なアメリカ人の乗客ラチェット・ロバーツ(R.ウィドマーク)が死体で発見される。ポアロは彼から命を狙われていると相談を受けたが、嫌悪感から断っていたのである。
 
ポアロビアンキは、二等車に乗車していたため、捜査対象外であるギリシャ人医師コンスタンティン、フランス人車掌ピエール・ミシェルと共に捜査に乗り出す。
 
コンスタンティン医師の検死により、ラチェットは合計で12回刺されており、そのうち少なくとも3回が致命傷になるほど深かったことが分かった。被害者のポケットにあった止まった時計、そして容疑者たちの当夜の行動によるポアロの推理により、ラチェットは深夜1時半頃に殺されたと判断された。
 
死亡推定時刻は雪によって列車が停車した時間よりも前であり、積雪に犯人が逃亡した跡がなかったこと、一等車から他の車両への通路に鍵が掛けられていたことから、犯人は「一等車の乗客の中にいる可能性が極めて高い」と思われた。
 
以上の手掛かりを元に、ポアロは一等車の乗客の尋問を開始する。そしてポアロは「ラチェットの隠された過去」を暴き出す。実はラチェットは、カッセッティと呼ばれるマフィアのボスだったのだ。
 
数年前、カッセッティとその部下は、アメリカに移住した裕福なイギリス人のアームストロング大佐の赤ん坊デイジーを誘拐した。その赤ん坊は身代金が支払われた後に死体で発見され、次の子供を妊娠していたアームストロング夫人は死産のすえ命を落とし、犯人の一味と誤解されたメイドのポーレットは自殺し、そして一連の悲劇に疲弊したアームストロング大佐も自ら命を絶ってしまった。その後カッセッティの共犯者は逮捕されたが、カッセッティ本人は国外逃亡し罪を免れていた。
 
ラチェットは、正義の名の下に殺されてもやむをえないような人物だった。かといって、このまま殺人犯を見逃すわけにもいかない。果たして殺人を遂行したのは一体誰なのか? 
 
国際色豊かな乗客たちには相互に何のつながりもないと思われたが、彼らには他の乗客が証人となる完璧なアリバイがあった。ポアロの灰色の脳細胞が導き出した事件の真相は、予想もつかないものだった(Gooより)。
 
 
 
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