優れている理由をそれぞれ上げていて、三つに集約していた。
その1:
映画技師アルフレードと少年トトの心温まる師弟愛を描いている。父親を亡くしていたトトにとっては、アルフレードは父のような存在で、交流が深まった。 その2:
誰もが共感できる幼いころの思い出を、映画館という舞台で設定している。
その3:
エン二オ・モリコ―ネの郷愁を呼ぶメロディ・テーマ音楽。モリコーネは語る。「音楽は自律的なもの。音楽それ自体で感動させることができる」と。 「ニュー・シネマ・パラダイス」は、1989年12月に日本で初公開されたが、単館興行成績では、今日までナンバーワンの記録をもつ。東京・銀座の「シネスイッチ銀座」(座席200席)で、40週間連続上映された。27万人を動員、売上3億7,000万円の興行収入だった。 主人公トト少年の笑顔は、全世界の観客の心を掴んだ。トト役のサルヴァトーレ・カシオは、撮影地シチリア島でスカウトされた。現在は、一般人として、シチリア島でスーパー2軒を経営しているという。 イタリア映画では、「自転車泥棒」「鉄道員」など往年の名作で、子役が上手く使われていて、名作には子役の存在が大きい。 エン二オ・モリコ―ネの主な映画音楽:
『赤い砂の決闘』 Duello nel Texas (1963)
『荒野の用心棒』 A Fistful of Dollars (1964) 『夕陽のガンマン』 Per qualche dollaro in piu (1965) 『夕陽の用心棒』 Una Pistola per Ringo (1965) 『続・夕陽のガンマン』 Il Buono, il brutto, il cattivo (1966) 『ウエスタン』 Once Upon a Time in The West (1969) 『シシリアン』 Le clan des siciliens (1969) 『狼の挽歌』 Citta violenta (1970) 『デカメロン』 Il Decameron (1971) 『殺人捜査』 Investigation of a Citizen above Suspicion (1971) 『進撃O号作戦』 Che c'entriamo noi con la rivoluzione? (1973) 『ペイネ 愛の世界旅行』 Il Giro del mondo degli innamorati di Peynet (1974年) 『アラビアンナイト』 Il foire delle mille e una notte (1974年) 『ソドムの市』 Salò o le 120 giornate di Sodoma(1975) 『エクソシスト2』 Exorcist Ⅱ: The Heretic (1977) 『天国の日々』 Days of Heaven (1978) 『華麗なる女銀行家』 La Banquière (1980)
『サハラ』 Sahara (1983)
『スキャンダル・愛の罠』 La gabbia (1985)
『ミッション』 The Mission (1986) 『鯨の中のジョナ』 Jena che visse nella balena (1992) 『ウルフ』 Wolf (1994)
『明日を夢見て』 L'Uomo delle stelle (1995) 『海の上のピアニスト』 La Leggenda del pianista sull'oceano (1998)