「NINE」の予告編を見ただけで、わくわくでした。
早くから期待していた映画「NINE」は今日が公開初日で、駆けつける予定を変更し、とりあえず中国で購入したDVDで見ました。
こうした大型ミュージカルは「ウエストサイド物語」を劇場で何回も見たあとで、TVでみたらがっかりという経験があるので、劇場でみてからにしようかと躊躇したが、とにかく見たかったので・・・笑。
ダニエル ディ=ルイス扮する映画監督、グイドをめぐる七人の女の話。
この七人が、ハリウッドのトップスター、大物女優出演で、しかもミュージカルとなれば、わくわく・・・。やはり大型のスクリーンで見直したい作品。
ストーリーの下敷きになっているのは、イタリアの巨匠、フェデリコ・フェリーニの「甘い生活」と「8 1/2」という二つの名作。この2作品は、かつてみているが、「NINE」でも、イタリアの雰囲気がよく出ていた。オリジナルは、イタリアの名優、マルチェロ・マストロヤン二が演じていたが、今回のディ=ルイスもすごい。「ゼア・ウイル・ビー・ブラッド」でアカデミー賞主演男優賞を獲ったディ=ルイスが、またまたなりきりの名演を見せている。
女優陣は、一番目立ったのは、この映画でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたぺネロぺ・クルス。スタイルもよく、タイツ姿で歌うシーンは、引き込まれるが(笑)、メイクなしで病院のベッドに寝ている姿なども演技が光る。「ボルベール」で見せた明るさと歌に加えて、今回はセクシーな踊りを見せる。
マリオン・コティヤールは、「エディット・ピアフ」を見ていないので、「NINE」が初めて。二コール・キッドマンとはまた違った美しさとかわいさを秘めている。ケイト・ハドソンは、キュートで、踊りもかつてのアン・マーグレット張りの迫力! ジュディ・デンチは、歌ったのには驚いた。名脇役の代表格。長い間、ごひいきのソフィア・ローレンは、この映画では、ゲスト的な出演で、やや印象が薄い。サラギーナという太った娼婦を演じたファーギーという女優の存在感も目立った。フェリーニという監督は、太った女性をよく映画に登場させる。幼い時の体験(太った女性への憧憬?)と何かで読んだが(爆)。
これは、劇場で見ないと、素晴らしさが伝わりにくい作品。
☆☆☆