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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「8番出口」(2025)を見る。異変に気付け、主体性を持て…という映画。

映画「8番出口」(2025)を見る。日本国内で50億円を突破する大ヒットになった映画で、ようやくDVDで見ることができた。ややもやもや感が残るが、単なる脱出ゲームでなく、すべてが人生のメタファー(比喩)としてみるとなんとなく理解できる。

地下鉄の通路で「異変」を見つければ引き返し、異変がなければ進むこと。この判断が正しければ「0番出口」から番号が一つずつ増えていく。間違えれば「0番出口」に戻る。このループ(迷宮)から脱出するためには「8番出口」から外に出なければならない、という原作ゲームのルールをベースにしたストーリーが描かれる。

モーリス・ラヴェルの「ボレロ」の音楽が冒頭からメインテーマのように使われている。川村元気監督によると「世界でもっとも有名なループミュージックだから」というのが起用した理由。3拍子を基本にくりかえされるリズムが不協和音などにマッチしているようだ。

二宮和也演じる“迷う男”は喘息持ちなのか、常に薬を飲み、ミネラルウォーターを飲んでいる。主体性がなさそうで、人生の岐路に立っている様子。

冒頭の電車の中では、SNSのタイムラインに流れる災害や紛争、感染病に関するニュースをスワイプし、乗客の赤ちゃん連れの若い母親を怒鳴るサラリーマンのことを見て見ぬふりをする。

そんな中、別れたばかりの彼女から妊娠していたことを告げられるのだ。
そんな状況になっても主人公は煮え切らない。すぐに彼女がいる病院に向かうことをせずに、派遣の仕事を休めるかどうかを確認するという。

スマホの画像フォルダに入っている電車の乗換案内のスクショは、主人公が毎日違う時間、違う場所へ移動していることを示している。

不安定な生活を送る日々の中、彼女に寄り添うことにも、父になることにも、ましてや見ず知らずの赤ん坊と若い母を助けることにも、踏み出す勇気を持てない。そんな矮小な中年男の物語として映画は幕をあける…。

・・・
地下鉄の歩道をどこまで行っても出口に出られず、同じ場所に戻ってしまうループに陥った男。果てしなく続く地下鉄の通路に閉じ込められた男が、出口8を探し求める。

壁に貼られていたのは、ルール。それはいたってシンプル。何事も見逃さないこと。もし異常を発見したら、すぐに引き返すこと。

発見できなければ、そのまま進むこと。そして出口8から脱出する…というもの。

         地下道の壁に貼られたルールのシート 

しかし、たった一つの見落としでも、彼は再びスタート地点に戻ってしまう。果たして男は目的地に辿り着き、この無限の通路から脱出できるのか?

主人公の行動や、何度もすれ違う中年男や子どもなどはすべてがメタファー(暗喩)であるようだ。それにしても、この男が、すぐ後ろに付きまとって、にやけていたら、ゾンビも逃げ出しそう(笑)。

    

この中年男と何度もすれ違うシーンなどは、延々と続き、いい加減うんざりさせられる。尺稼ぎ?という声すらある。

子どもの登場も、今ひとつピンとこない。これから生まれてくる子供が主人公の男の子どもであることがわかる海辺の幻想的なシーンがある。

電車の中で、幼い子供が泣き叫ぶと、サラリーマンが「混雑している電車に赤ん坊を乗せるなんて迷惑だ」と怒鳴る。まわりは関わりたくないからか見て見ぬふり。主人公の男もイヤホンを付けて結局は知らんぷり。

地下道が停電になって、スマホの明かりを照らすと、大きな不気味なネズミがうようよ、暗闇の映画館で見たらかなり気分が悪くなりそう。

映画で描きたかったのは、日常の異変に気付けということかもしれない。

何気ない風景の中にある些細な変化を見逃さない力、そして不条理なループから抜け出すための主体的な決断と成長が作品の核となっているようだ。

この映画が実写の日本映画として大ヒットした理由がイマイチ分からない(笑)。

小松奈々が出演しているが、まったく存在感が薄く、使う意味が感じられない。残念。

 私も出ていますが…。

www.youtube.com

「ALWAYS四丁目 ギドラのお城」のコレクションの中からギドラさんよりプレゼントされたDVD4作品のうちの1本で鑑賞。あとはあれとあれ。

 

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