
映画「奴らを高く吊るせ!」(原題: Hang 'Em High、1968)は、クリント・イーストウッドがイタリアでのマカロニ・ウエスタン成功の後のハリウッド凱旋作品。
イーストウッドが設立した独立プロ第1作として放った異色西部劇。監督はテッド・ポストで、のちに「ダーティハリー2」でもコンビを組んでいる。
身に覚えのない罪で縛り首にされ、危うく命を落としかけた主人公が、リンチ集団に復讐を挑む様子を鮮烈なタッチで描く。クリント・イーストウッド作品の中では派手さもガンファイトもないだけにあまり語られることの少ない作品。

<ストーリー>
セントルイスの元保安官でカウボーイのジェド・クーパー(クリント・イーストウッド)は、牛を輸送中に突如9人の男たちに囲まれた。
彼らはウィルソン元大尉(エド・ベグリー)など牛泥棒を追ってきた男たちだった。クーパーは盗品と知らずに牛泥棒から牛を買ってしまい、犯人だと間違えられたのだった。
クーパーは釈明も聞き入れられず、ウィルソンの指示の下、近くにあった木に首を吊されてしまう。
ウィルソンたちが去ったあと、まだ息があったものの死にかけていたクーパーはたまたま通りかかった連邦保安官のブリス(ベン・ジョンソン)に助けられた。
そのまま護送中の囚人とともに、フォート・グラントという、裁判所の前に絞首台が見世物のように並ぶ町に送られた。
そこでクーパーはフェントン判事(パット・ヒングル)から冤罪を認められて釈放され、復讐しようとするのだが…。
・・・





冒頭からイーストウッドが吊るされる衝撃場面でスタート。死ぬはずもなく、その後始まる復讐劇と期待させたが…。
イーストウッドとしては、西部劇の保安官スタイルはカッコいいが、ラストもスッキリせず、サスペンス、刑事もので大成功を収めるまでの中継ぎの映画か。
ヒロインが登場する。夫を殺され強姦された犯人を捜していた。護送されてくる男たちを乗せた馬車が来るたびにチェックしていたが、最後まで見つからずというのも、イーストウッドとのロマンスも描かれるが、これも中途半端な印象。
オクラホマは法の番人たる裁判所は1つ、連邦保安官は19人とその土地の広大さに反して少なかった。
そのため、治安の悪さが判事の悩みの種。オクラホマはなかなか州に昇格できずにいた。判事は「縛り首を好む判事」と揶揄されることもあったが、悪人ではなく、苦悩している姿は描かれている。
<主な登場人物>
■ジェド・クーバー:クリント・イーストウッド…元保安官。牛泥棒と間違われリンチ(私刑)に会い、復讐を目指す。
■レイチェル・ウォーレン:インガー・スティーヴンス…夫が殺され、殺人犯を探す。
■ウィルソン:エド・ベグリー…リンチ犯のリーダー。
■アダム・フェントン:パット・ヒングル…オクラホマ準州フォート・グラントの唯一の判事。
■デイヴ・ブリス:ベン・ジョンソン…連邦保安官。
■ミラー:ブルース・ダーン
■マダム・ソフィー:ルース・ホワイト
■預言者:デニス・ホッパー
■牧師:ジェームズ・マッカーサー
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