主演・原案を賀来賢人が務めたNetflixシリーズ「忍びの家 House of Ninjas」（全8話）を見た。日本発のNetflixドラマでは「今際の国のアリス」「全裸監督」などのヒット作に続くかどうか。Ninjaということで、Netflixの海外での視聴では人気となっているようだ。
外国から見た日本のイメージは、昭和の時代は「フジヤマ、スキヤキ、ゲイシャ」だったが、後に「スシ、テンプラ」を経て？いまは「アニメ、ニンジャ」か（笑）。
今もなお「現代日本で忍びが暗躍していたら」というコンセプトをもとに制作された完全オリジナルストーリー。江戸時代に活躍したと言われる「服部半蔵」をモチーフにしている。
本作は、過去のとある任務をきっかけに忍びであることを捨てた最後の忍び一家「俵（タワラ）家」が、国家を揺るがす史上最大の危機と対峙していく姿を描いている。
俵家の隠し部屋には「服部半蔵」の絵が掲げられており、俵家は服部半蔵の子孫。
出演は、俵一家に賀来賢人のほか江口洋介、木村多江、高良健吾、蒔田彩珠、宮本信子らが出演するほか、共演には吉岡里帆、田口トモロヲ、山田孝之、筒井真理子、嶋田久作、ピエール瀧、柄本時生などが名を連ねる。
賀来賢人が並々ならぬ想いを持って始めた企画ということで、ハリウッドも注目する新進気鋭のデイヴ・ボイルを監督に迎えて挑んだ日本のドラマの枠を超えた一大忍者プロジェクト。
忍者たちのシャープな死闘アクションがスタイリッシュで見どころ。ライトアップされて白く輝く小田原城の天守閣を黒い影の忍者が走り抜けていく画もいい。
映画のテーマは「家族」で、俵家は代々徳川家に仕えてきた服部半蔵の末裔で、今も忍びの仕事を請け負っている。
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俵家の次男は、かつての戦いで心に傷を負った“人を殺せない忍者”で優しさが欠点ともいわれるの晴（賀来賢人）。長男の岳（高良健吾）は、6年前の戦いで深い傷を負って海中に転落、家族の前から消えてしまった。晴は自分のせいだと責任を感じている。
家族を守ろうとしているが空回り気味の父・壮一（江口洋介）、忍者の仕事がなくて、万引きに走るなど、欲求不満気味の母・陽子（木村多江）、岳を強く慕っていた長女・凪（蒔田彩珠）、家族が特殊すぎることに悩む普通の末っ子・陸（番家天嵩）、そして、何を考えているかわからない祖母・タキ（宮本信子）は心がバラバラになっていた。
「忍びの家」は、戦いを通じて家族の再生を描く物語である。忍者は肉も食べなければ酒も飲まない。恋愛すら禁止。いつも耐えて忍びながら、主（あるじ）の「影」として暗躍する忍者の悲哀がクローズアップされている。
第8話のラストでは、時の政治家で次期総理を目指す女性が、忍者の前で膝まずき、命令に従うという姿は、意味深で面白い。結局日本の政治のトップも影にいる何者かに操られているのかもしれない。
＜キャスト＞
賀来賢人: 俵 晴（はる）…服部半蔵の子孫である忍び一家俵家の次男。仕事は自動販売機補充。
江口洋介：俵 壮一…忍者稼業・俵家の父。今は、俵酒造を経営するが酒は飲まない。
木村多江：俵 陽子…俵家の母。洋介の妻。万引きの癖が染みついている。
蒔田彩珠：俵 凪（なぎ）…俵家晴の妹。岳との思い出があり、修行のため展示物を盗んでは返している。
宮本信子：俵 タキ…俵家の祖母。
高良健吾：俵 岳…俵家の長男。6年前に亡くなっていたようだが、実は、義足で生きていた。
番家天嵩：俵 陸…俵家の3男。8歳とまだ幼い。
吉岡里帆：伊藤 可憐…晴と牛丼屋で知り合う女性。記者。
田口トモロヲ：浜島 仁…文化庁の人物。忍びと関係がありそう。
柄本時生：沖 正光…浜島の部下。新人。
嶋田久作：久世 浩作…忍者管理局(BNM)調査員・清掃担当。
今井隆文：別府 邦彦…BNM捜査員。
ピエール瀧：尾身 善助…刑事。
木下あかり：木村 千尋…尾身の部下。
山田孝之：辻岡洋介…俵家と敵対する風魔一族の当主。新興宗教団体「元天会」の教祖でリーダー。古来より18代続く〝風魔小太郎〟の19代目を名乗る。
半蔵：俵家（凪）が飼っている黒い猫。
仲 万美（バンビ）：桜井あやめ…辻岡の片腕でなぞの女性。
筒井真理子：向井 瞳子（とうこ）…「新民党」所属新都知事候補だった6年前に誘拐されていたが、すぐに発見され救出される。
木戸大聖：京谷 康平…凪の同級生。凪に好意があり告白する。
岩崎う大：野崎 一平…晴の自販機補充の仕事の同僚。
河井青葉：森 真由子…俵酒造の営業部長として壮一が採用する。
今野浩喜：松浦 新…婚活中で陽子のことを本気で好きになってしまう。
木幡竜：澤部 治…謎の男。教祖の辻岡に会わせる信者を選定。普段は警察官として勤務。
白川和子：シーンスティーラー…俵家を狙う刺客の老女。
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