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第32回日本映画批評家大賞の授賞式に参加。岡田准一、中井貴一、宮本信子らそうそうたる俳優が登壇。

 

第32回日本映画批評家大賞の授賞式が16日夜18時30分から有楽町の東京国際フォーラム(ホールC)で開かれ、参加した。俳優では中井貴一岡田准一窪田正孝宮本信子板谷由夏風吹ジュン吉岡里帆らが出席。日本を代表する大物俳優をほんの目の前で見ることができたのは満足。

このほか、三宅唱監督(「ケイコ 目を澄ませて」)、落語家・立川志の輔(「大河への道」原作)、新人監督賞の竹林亮、アニメーション監督賞の湯浅政明、新人男優賞の坂東龍汰、新人女優賞の伊藤蒼らも出席。

司会は、フリーアナウンサー笠井信輔テレビ東京のアナウンサー茅原ますみの2人。2人がそろって司会を務めるのは初めてという。授賞式冒頭で、2人が自己紹介をした後、夫婦であることを明かすと、会場からは驚きの声が上がった。

司会は笠井信輔茅原ますみ夫妻

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授賞式では、かつて高倉健が持っていた腕時計が中井貴一に渡され(プレゼントされ)、その時計は中井貴一から岡田准一に渡されたというエピソードも岡田准一から語られた。腕時計が日本映画の継承のバトンのような存在か。

作品賞は「メタモルフォーゼの縁側」(狩山俊輔監督)が選ばれた。司会者(笠井信輔)から紹介され、映像が映し出されているときに、宮本信子が足早に歩いていたが、78歳とは思えぬさっそうとした足取りだった。

この映画で賞を受けた宮本信子は「(芦田)愛菜ちゃんとは「阪急電車」で共演したが、こんなに小さかったのに、立派な高校生(撮影時)になった」と感慨深げだった。この年齢になって、それに見合った役があることは幸せなことだと語っていた。

中井貴一:主演男優賞(「大河への道」)
コメディ芝居について中井貴一は「コメディの方が(シリアスより)数段難しい」という。どういうことか。「泣いていただく点というのは割と皆さん共通していますが、笑っていただく点は人それぞれバラバラ。芝居というのは間だと思っているんですが、悲劇の場合は2秒違っても3秒違っても泣いていただけるんですが、喜劇の場合は0.1秒違うと笑っていただけないという。これくらいの緊張感を常に持ってコメディは望まなければならない」と持論を展開した。

また司会者の笠井に対して「お元気になられてよかったです」と笠井が闘病生活を送っていたことに気遣いの言葉をかけていた。

板谷由夏:主演女優賞(「夜明けまでバス停で」)
板谷由夏は「賞をいただけると思っていなかったので本当にうれしい。映画を見てくださった観客のみなさま、愛してくださった方に感謝します」と喜びを語った。

夜明けまでバス停で」では、コロナ禍で住み込みの居酒屋の仕事を失い、ファミレスなどに通うお金もなくなり、人けのないバス停で一夜を過ごすことになる女性を演じた。

同作のメガホンをとった高橋伴明監督について「私にとっては親分のような方。日本の不条理を描いた作品に俳優部として参加できたことは感謝しかない。監督の怒り、メッセージが込められている」と語った。

岡田准一:特別主演男優賞(「ヘルドッグス」)
ヘルドッグス」で演技とアクションの融合が評価され、新設された特別主演男優賞を受賞。受賞決定を聞いたときは「落ち込んでいた時期で救われる思いがした」と振り返った。さらに20代の時に映画の仕事に携わることになった時の夢について「世界に売れる日本の映画の売れるものをつくりたい。そういう思いでアクションを学ぶことを自分に課してきた」と明かした。

中井貴一から腕時計を贈られたことを明かした。それはかつて高倉健から渡された腕時計だという。中井貴一から「いま君の活躍、君の思いを受けて君に託します」と言われ悩んだ末、受け取ったという。「高倉健さんが志村喬さんから渡されたダイヤも、高倉健さんからの流れで僕の手元にいただいたという縁もあった」とも語っていた。

吉岡里帆助演女優賞(「島守の塔」)
吉岡里帆は、軍国教育に染まり過酷な日々を生き抜いた沖縄県職員を演じ「沖縄独特のイントネーションを巧みに操り、全身を使って熱演」などの評を得た。

授賞式で「名誉ある賞を頂き、大変うれしい」と喜びを語るとともに「平和な国である日本を、新しい世代として守っていかないといけない。そういう気持ちが込められた大切な作品」と語った。

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■「第32回日本映画批評家大賞」について
日本映画発展のための賞として1991年水野晴郎が発起人となり、淀川長治小森和子といった当時第一線で活躍した映画批評家たちと、日本大学名誉教授の登川直樹の手で生まれた映画賞。映画批評家ならではの視点で選ばれる各賞に、映画ファンならずとも熱い注目が集まり、今年で32年の歴史を誇る。

バラエティに富んだ数ある日本映画作品のなかから、映画のプロの目線で厳密に選定した日本映画批評家大賞の各タイトルが決定。

2022年公開作品のなかで最も優れた映画作品におくられる「作品賞」から、今後が期待されるフレッシュな才能の片りんを見せた各新人賞、卓越した映画技術が光った各技術賞、そして往年のベテランの魅力が際立つゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞ダイヤモンド大賞(淀川長治賞まで、バラエティに富んだ受賞作品・受賞者が揃った。

   開始前、パラパラも、始まるとぎっしりに埋まった。

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批評家大賞式前に有楽町駅直結の吉野家で「鉄板牛カルビ定食」を食べた。これはうまい。

この牛カルビを食べる前には、有楽町駅前の「角川シネマ有楽町」でフランス映画「パリタクシー」(2022)を見た。詳細は、あとで。

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