「ザ・トリップ」(2021、ノルウエー)をみた。互いに殺す気満々で、今日こそは決着をつけようと人里離れた山小屋に現れた夫婦。そこに思わぬ乱入者が現れたからさあ大変、というバイオレンス&コメディ映画。主演は「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のノオミ・パラス。
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テレビのディレクターであるラーシュ(アクセル・ヘニー)は、妻のリサ(ノオミ・パラス)と週末に山小屋に行く計画を立てていただが、この「旅行」には真の目的があった。それは、リサをそこで殺し、保険金を手に入れるというもの。
そのためハンマー、のこぎり、ロープ、ガムテープと周到に準備してきたのだ。これらを車のなかのトランクの下に隠した。さあ準備は整った。決してリサに気付かれてはいけない。
車の中で、リサはいつものように不機嫌だった。
彼女は売れない女優で、安っぽい昼ドラを監督しているラーシュのことを小馬鹿にしていた。山小屋に着いても、2人はいがみ合っていた。
料理をしながらも、クロスワードパズルゲームをしていても、とことんそりが合わない。
ラーシュの父親が購入した山小屋で、料理をしているリサに呼ばれたラーシュは、いよいよその時が来たと、準備していたハンマーを後ろ手に隠し持ち、リサの後ろからハンマーを振り上げた瞬間、リサはラーシュの計画を予知していて、準備していた電気ショックを与える器具をラーシュの腹に押さえつけるのだった…。
アルコールを飲みキッチンのリサ殺害のタイミングを見るラーシュ(画面が斜め)
ハンマーを隠し持ちリサの下へ
後ろに気配を感じとるリサの次の行動は…。
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冒頭で、ラーシュの年老いた父親がテレビをつけていると、ラーシュと父親の会話中に、テレビの画面では、3人の凶悪犯が脱獄したニュースが流れている。こうしたことが、後々の伏線となっている。伏線の回収もいい。
夫婦げんかでバトルが行われているさなかに、ライフル銃が暴発。流れ弾が家のロフトに潜んでいた3人の脱走犯の尻にあたり、3人が天井から落ちてくる。その反動で、夫婦は気を失い、気が付けば、それぞれ別々に縄で縛られていた。
ラーシュは保険金100万の半分、リサは300万の半分をやるという。
3人の男たちに拘束され、二人はトンでもな目にあうことになるのだが…。
立場が二転三転し、指が飛び、血しぶきが飛び交い、スプラッター・ホラーの様相になり、それでもゾンビのように立ち上がり反撃の繰り返しがある、バイオレンスが苦手な人にはお勧めできない映画(16+)。
事件の様子は、マスコミに大々的に報道され、ラーシュは、映画化を考える。
映画では、一部を脚色して、リサが主役を演じていた。
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