fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「戦場のメリークリスマス」「愛のコリーダ」が4K修復版で上映。

f:id:fpd:20210416081259j:plain

松竹ヌーヴェルヴァーグという言葉を生んだ熱き映画監督、大島渚(1932~2013)の最大のヒット作「戦場のメリークリスマス」(1983、以下「戦メリ」)と、最大の問題作「愛のコリーダ」(1976、以下「愛コリ」)の4K修復版が、全国で公開される。

戦メリ4K修復版」がきょう4月16日、「愛コリ4K修復版」が4月30日から順次“連続”で公開されることになった。 

「戦メリ4K修復版」のキャラクターポスターが解禁された。ポスターになったのは人気の主要キャラクター3人。3人はデヴィッド・ボウイ演じる美しすぎる英国人俘虜のジャック・セリアズ少佐と坂本龍一演じる武士道精神を重んじる俘虜収容所所長ヨノイ大尉、それにトム・コンティ演じる日本語の堪能な英国人俘虜ジョン・ロレンス中佐だ。

f:id:fpd:20210416081326j:plain

鮮やかな原色の背景に、凛々しいセリアズ(デヴィッド・ボウイ)、クールなヨノイ(坂本龍一)、穏やかなロレンス(トム・コンティ)と、それぞれの特徴が表情に表れたビジュアルが使用されている。

映画の原題となっている"Merry Christmas, Mr.Lawrence(メリー・クリスマス、ミスター・ローレンス)"のセリフを話すスキンヘッドのビートたけし演じるハラ軍曹もインパクトがあったが、”美しさ”の基準から外れたのか、今回のポスター(ビジュアル)には含まれていない(笑)。

f:id:fpd:20210416081604j:plain

映画は、第2次大戦中のジャワの日本軍俘虜収容所内で繰り広げられる日本人と英軍俘虜との交流や相克を描いた、奥の深~い人間ドラマだった。それにしても坂本龍一は世界的にもすごかったことがあらためて思い起こされる。この映画で坂本龍一英国アカデミー賞作曲賞を受賞。

戦場のメリークリスマス」は1985年度、日本国外から日本音楽著作権協会JASRAC)に払われた著作権使用料分配額のランキングで「上を向いて歩こう」(外国では「スキヤキソング」)「名犬ジョリィ」に次いで年間3位を記録したのだ。

坂本龍一の快進撃は続き、1987年公開の「ラストエンペラー」では日本人初のアカデミー作曲賞を受賞。ほかに、ゴールデングローブ賞、1989年第31回グラミー賞最優秀オリジナル映画音楽アルバム賞など世界的な音楽賞を総なめにした。さらに1990年映画シェルタリング・スカイ」のサウンドトラックを担当し、ロサンゼルス映画批評家協会賞の作曲賞、1991年ゴールデングローブ賞作曲賞も受賞した。

そして、センセーショナルな話題を巻き起こした「愛のコリーダ」(1976)だ。

f:id:fpd:20210416081656j:plain

男女の愛憎の果てに男性器を切り取るという、実際に起こった阿部定事件に基づき大胆な性描写で映画化した。藤竜也松田英の映画での「本番行為」は芸術かエロスかを問いかけ、国内外に大きな波紋を巻き起こした。

検閲を恐れ、日本で撮影されたフィルムを未編集のままフランスに送って編集し、日本で逆輸入して上映するという執念で作品を完成させた。fpdは、たまたま出張先のパリで、オリジナル無修正版を見ることができた。

f:id:fpd:20210416081742j:plain

後に同名書籍が発行されたが、一部がわいせつ文書あたるとして起訴され、裁判にまで発展した世紀の問題作。2000年の再公開時には35㎜フィルムによる上映だったが、今回、ブラー処理、色調整、レストア作業等を施し全面的に修正を行ったという。

両作品は、東京では、新宿武蔵野館、有楽町ヒューマントラストシネマなどで上映される。