「ザ・ワーズ 盗まれた人生」(原題:The Words, 2013)を見た。
主演は最新作「アリー/スター誕生」のブラッドリー・クーパー。
共演は最近見たばかりの「コロンビアーナ」のゾーイ・サルダナ「セッション」「ラ・ラ・ランド」のJ.K.シモンズ「運命の逆転」のジェレミー・アイアンズ「デイ・アフター・トモロー」「G.I.ジョー」のデニス・クエイドなど。
原題のThe Words(言葉)というのは出版された本のタイトル。
邦題は「言葉」だけではわかりにくいので、近年流行のカタカナにサブタイトル「盗まれた人生」と付けている。このサブタイトルは、やや違うなという印象。
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(簡単なあらすじ)
作家になることを夢見るローリー(ブラッドリー・クーパー)。妻のドラ(ゾーイ・サルダナ)は優しく見守っていた。二人は新婚旅行でパリに行き、骨董品屋で古い鞄を購入。ある日ローリーが鞄を開けると、カバンの奥に原稿が入っていた。
ローリーは罪悪感を感じつつもその原稿を自らの作品として出版し、ローリーは有名作家となる。しかし、原稿を執筆した老人(ジェレミー・アイアンズ)がローリーの前に現れる…。老人は、出版された本を見て、事実だけを伝えたかったといい、脅迫するわけではなかったが、原稿だけでなく、人生も奪ったと責めるのだが・・・。人間の本性をあぶりだすサスペンス作品。
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映画は「ザ・ワーズ」の作者クレイ(デニス・クエイド)という人物の朗読会で始まる。
「ザ・ワーズ」の物語は、作家を夢見るローリーが主人公。妻のドラは彼を優しく見守っていた。ローリーは執筆に専念するため、仕事をしないで夢を追いかけていた。生活費が苦しくなり、父にお金を借りに行く。
お金を返すためにローリーは出版会社に就職。そこでコネをつくろうと考えたのだ。
ローリーとドラは結婚式をあげ、新婚旅行でパリに行く。ドラは、骨董品屋で鞄をローリーにプレゼントする。
ある日、ローリーが鞄を整理していると原稿を発見する。その原稿の物語に惹き込まれたローリーは、パソコンにその手描きの原稿を打ち込んでいく。
ローリーが仕事から帰るとドラが泣いていた。パソコンにあった物語を偶然読んでしまったというのだった。ドラは上司に見せるように勧める。ローリーは自分の作品でないとは言えなかった。
上司に原稿をを渡して、数か月が経った頃ローリーは上司から呼ばれ、出版したいという。「窓辺の涙」とタイトルがつけられ出版された。
本は大ヒットとなり、ローリーは一躍アイドルとなった。
そんな時、ローリーの前に一人の老人が現れる。その人物は、ローリーに一人の男性の話をする。それは、戦争中にパリで出会ったセリアと結婚した男性の話だった。幸せの絶頂の中、娘が病気で死んでしまってセリアは田舎へ帰ってしまう。その時の悲しさから男性は物語を書いた。
この男性の話は「窓辺の涙」のストーリーそのものだった。その老人こそ原稿を書いた本人だった。ローリーに真実を知ってほしかっただけと言って立ち去る。ローリーは罪を償いたいため、老人に会いに行く。
老人は、その後、一度だけセリアと会った事を話す。セリアには夫と子供がいた。
セリアと目が合って手を振ったのが最後だったという。
老人は自分の役割を全うすれば良いという。ただ、人の人生を盗み取った事実をローリーに突き付ける。それからローリーは自分の作品として発表し続ける。
老人は会ってから数週間後に亡くなる。秘密を知っているのはローリーだけになる。
「ザ・ワーズ」の朗読会は途中で終わった。続きを知りたい人は本の購入をしてくださいとクレイは言う。
教授の紹介でやってきたダニエラという女性がクレイに近づいてくる。
彼女は「ザ・ワーズ」の真実を知りたかったという。
ダニエラは朗読会で語られなかった続きと、その先の真実を教えてほしいと言う。クレイは、妻と別れたが、結婚指輪はつけたままだった。
実は、クレイこそローリーだったのだ。
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一人の老人が、ベンチに座っているローリーのもとに近づいて話しかけてくるシーンは見所だった。ローリーは、自身の本「窓辺の涙」にサインが欲しいというので、サインをする。単に一人のファンと思って立ち去ろうとするが、老人の次の一言で、固まってしまう。
「私のアイデアで本を書いてくれないか。”小説を失くした男と若造の話だ”」。
ダニエラという女性はなにものだったのかという説明もなく、ラストがややわかりにくかった。映画的にも、どうも評価も興行的にもパッとしなかったようだ。ブラッドリー・クーパーが製作にも名前を連ねているが、映画はモヤモヤ感が残り、消化不良気味で・・・。
★★
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