映画「ネスト」(原題:The New Daughter, 2009、日本公開2011)を見た。
ケヴィン・コスナーが俳優生活30周年記念と銘打って制作された映画だが、残念な映画だった。
妻と離婚した小説家のジョン(ケヴィン・コスナー)は、新たなる生活を始めるため、思春期の娘ルイーサ(イバナ・バケロ)と7歳になる息子サム(ガトリン・グリフィス)との3人でサウスカロライナの人里離れた、自然に囲まれた大きな一軒家に引っ越してきた。
その日から、彼らは想像を絶する恐怖に見舞われることになる。
夜な夜な聞こえてくる怪しい物音と囁き声、そして闇にうごめく得体の知れない何かの気配、さらには家中に残された泥だらけの足跡が・・・。
やがて、ルイーサは夜になると家を抜け出し、家のそばにある古墳のような塚に向かい、泥だらけになって帰ってくるようになる。
その塚こそ、“マウンド・ウォーカー”と呼ばれる太古から地中で生き続ける呪われた種族の巣窟だった。種の保存のため、新たなる女王を探し続ける彼らは、ルイーサに白羽の矢を立て、彼女を暗黒の世界へと引き込んだのだった。それを知ったジョンは奪われた娘を奪還するため、“マウンド・ウォーカー”の巣窟へと足を踏み入れるのだが・・・。
・・・
不気味な音楽。
屋根の上に動く影。車の前を横切るなにか。
ミステリータッチで進む話が、だんだんホラーの様相を強めていく。
ホラーであると同時に、ゾンビ、スプラッター映画と化していく・・・。
地の底で何かがうごめいている。その物音、囁き、足跡。
“奴ら”はそこに確実に存在している。一家が引っ越してきた希望の新天地、そこは“奴ら”の巣窟(ネスト)だった・・・。
謎の魔物たちから家族を守ろうとする父親ジョンに「ダンス・ウィズ・ウルブズ」でアカデミー賞に輝く名監督でもある名優ケビン・コスナーが出演しているのでみたが、コスナーも作品を選んだほうがいいのではないか。
B級ホラー&猟奇映画だった。
ストーリーとしては、作家が主人公で、恐怖に見舞われるという展開では「ミザリー」に近い。
子役は「シックス・センス」のような少年サムと、姉ルイーサが登場。
“マウンド・ウォーカー”に魅入られた娘ルイーサ役にはギレルモ・デル・トロ監督の「パンズ・ラビリンス」で鮮烈な印象を残した美少女イバナ・バケロ。その弟サムには「チェンジリング」でアンジェリーナ・ジョリーの息子を好演したガトリン・グリフィス。
監督は、短編映画で数多くの映画賞を受賞し、その後(REC/レック」や「スパニッシュ・ホラー・プロジェクト クリスマス・テイル」の脚本を手掛けて、世界的に注目されているスペインの奇才で、本作がハリウッド・デビュー作となるルイス・ベルデホ。
製作されて、米国の公開から2年も遅れたのは、こんな内容では最初から話題にならないとみられていたのか。
★★
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