この映画は、日本では2011年2月19日からワーナー エンターテイメントジャパンが公開していたが、直後の3月11日に発生した東日本大震災を受けて、3月14日に、同日限りで上映が中止された作品だった。大津波のシーンが日本に起きた震災を連想させることや震災の状況を配慮しての判断だという。
それに続くのが「ヒアアフター」だった。
この映画のあとにも現在まで、すでに6本の監督作品が公開されているが、現在は4度目のリメイクとなる「スター誕生」(原題:A Star Is Born)の公開が控えている。この5月には88歳になるが、現在世界の映画界では最も尊敬されている監督の一人と言われる。
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この映画はまったく無関係な3つのドラマが同時進行する。
全く別々の3人が、ある日ロンドンで出会うことになるのだが・・・。
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臨死体験をしたパリ在住のテレビキャスター(セシル・ドゥ・フランス)は、あの体験がいったいなんだったのか、仕事もそっちのけで追及を始める。
サンフランシスコで静かに暮らす男(マット・デイモン)は、じつは本物の霊能力者だったが何もかも見えてしまう事に嫌気がさし、今では「仕事」から手を引いている。ロンドンに住む少年マーカス(ジョージ&フランキー・マクラレン)は、あるとき大好きな双子の兄に降りかかった運命を前に、ひとりで立ち向かうことになる。
「ヒア アフター」は、人の死を扱っているが、実際には「生きること」をメインテーマにしている。これは、「愛する家族の突然の死」を体験した人々を癒す作品でもある。日本では、晩年の丹波哲郎が死後の世界を描いた「大霊界」等があったが「ヒアアフター」にはアメリカ的な考えが貫かれているようだ。
日本映画では「ツナグ」では、死者に一度だけ合わせてくれる案内人が描かれた。「黄泉(よみ)がえり」では、死人が黄泉(よみ)から蘇る超常現象が描かれていた。
「ヒアアフター」では霊能者が、家族など近親者を亡くした人の手を握ると、瞬間的に閃光がフラッシュされ、死者が生き残った者に伝えたいことが霊能者にわかり、それをメッセージとして残された人間に伝えるというものだ。大抵は、落ち込むことなく元気に生きろと勇気づける言葉なのだが・・・。
画面の”絵的な”映像面では素晴らしいものがあった。
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