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<span itemprop="headline">映画「ヒアアフター」(2010) クリント・イーストウッド監督。</span>



クリント・イーストウッド監督の「ヒアアフター」(原題:Hereafter、2010)を見た。
この映画は、日本では2011年2月19日からワーナー エンターテイメントジャパンが公開していたが、直後の3月11日に発生した東日本大震災を受けて、3月14日に、同日限りで上映中止された作品だった。津波のシーンが日本に起きた震災を連想させることや震災の状況を配慮しての判断だという。

イーストウッド2008年に「チェンジリング」「グラン・トリノ」を撮り、翌2009年に「インビクタス/負けざる者たち」(原題:Invictus)を監督。
それに続くのが「ヒアアフター」だった。

この映画のあとにも現在まで、すでに6本の監督作品が公開されているが、現在は4度目のリメイクとなる「スター誕生」(原題:A Star Is Born)の公開が控えている。この5月には88歳になるが、現在世界の映画界では最も尊敬されている監督の一人と言われる。

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この映画はまったく無関係な3つのドラマが同時進行する。



一つは、フランスの女性ジャーナリストでテレビキャスターのマリー(セシル・ドゥ・フランスのストーリー。マリーは、津波にのまれた時に臨死体験を経験。その時に見た不思議な光景を忘れることができずにいた。

二つ目は、イギリスの少年マーカスジョージ&フランキー・マクラレの話。マーカスは、愛する双子の兄を亡くしてしまった悲しみから立ち直れず、兄と再会することを望んでいた。

三番目は、主人公であるアメリカ人ジョージ(マット・デイモンの話。ジョージはかつて霊能者として知られた人物だが、次第に自らの才能を嫌悪、その才能を用いずに生きていこうとする。

全く別々の3人が、ある日ロンドンで出会うことになるのだが・・・





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臨死体験をしたパリ在住のテレビキャスター(セシル・ドゥ・フランス)は、あの体験がいったいなんだったのか、仕事もそっちのけで追及を始める。
 
サンフランシスコで静かに暮らす男(マット・デイモン)は、じつは本物の霊能力者だったが何もかも見えてしまう事に嫌気がさし、今では「仕事」から手を引いている。ロンドンに住む少年マーカス(ジョージ&フランキー・マクラレ)は、あるとき大好きな双子の兄に降りかかった運命を前に、ひとりで立ち向かうことになる。


 
「ヒア アフター」、人の死を扱っているが、実際には「生きること」をメインテーマにしている。これは、「愛する家族の突然の死」を体験した人々を癒す作品でもある。日本では、晩年の丹波哲郎が死後の世界を描いた「大霊界」等があったが「ヒアアフター」にはアメリカ的な考えが貫かれているようだ。
 
製作総指揮スティーヴン・スピルバーグということで、映画の冒頭の津波のシーンは、パニックスペクタクルのド迫力だった。映画のテーマとしては地味だが、予備知識なしで一度は見ておくべき映画かもしれない。

日本映画では「ツナグ」では、死者に一度だけ合わせてくれる案内人が描かれた。「黄泉(よみ)がえり」では、死人が黄泉(よみ)から蘇る超常現象が描かれていた。

ヒアアフター」では霊能者が、家族など近親者を亡くした人の手を握ると、瞬間的に閃光がフラッシュされ、死者が生き残った者に伝えたいことが霊能者にわかり、それをメッセージとして残された人間に伝えるというものだ。大抵は、落ち込むことなく元気に生きろと勇気づける言葉なのだが・・・。

画面の”絵的な”映像面では素晴らしいものがあった。

蛇足だが、オールタイム映画投票(洋画)で、たっふぃーさんが「ヒアアフター」と「ビリディアナ」(いずれも未見)に10点(爆弾)を献上していたので取り寄せていた。次は「ビリディアナ」だ!(笑)。

☆☆☆


  
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