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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「リンカーン」(2013)を見る。


リンカーン」予告篇
 
 
リンカーン」を午前の回に見た。
映画の前に、スティーブン・スピルバーグの簡単なメッセージが入っていた。
第16代大統領リンカーンアメリカの南北戦争終結させ、悲願の奴隷解放を実現するまでの28日間を描いている。
 
アメリカ大統領の中でも最も愛されている大統領の人間的な側面に焦点があてられており、自身の信念を貫くための戦いや孤立、決断の姿などが身近な存在として描かれている。
 
リンカーンを演じたダニエル・ディ=ルイスは、この映画で3度目のアカデミー賞主演男優賞を獲得。徹底した役作りで知られるディ=ルイスは、リンカーンが乗り移ったような演技に圧倒される。
 
リンカーン」の映画化は、スピルバーグ監督が10年以上も前から企画していたという。リンカーン役には、当初「シンドラーのリスト」で好演したリーアム・ニーソンが予定されていたが、映画化が数年も遅れ、リーアムは、年齢を理由に降りることになり、ディ=ルイスにオファーされた。ディ=ルイスは、1年間の猶予をもらい、その間資料も徹底的に研究し、役を引き受けた。
 

 
奴隷制度の廃止という歴史的な偉業を達成した裏には、議会での多数決の原理で、奴隷解放には3分の2の「賛成」が必要だった。過半数は占めていたものの、20票足りず、これを達成するために、これまで明らかにされなかった「工作」も実は存在していた。「反対」をひっくりかえしてくるようにと側近に言明する姿も迫力がある。
 
一方で、子どもを戦争で失っており、末っ子が戦争に行くというのを止めるところに父親の一面を見せる。
 

 
リンカーンの奥さん役には、スピルバーグが、早くからキャスティングを決めていたサリー・フィールドが扮して、熱演だった。夫・リンカーンとは、必ずしもうまくいっているわけでなく対立も多かったが、「後世の歴史で、悪妻といわれてしまう・・・」といったようなことを馬車でリンカーンと語るシーンなどが印象的だ。
 
アメリカの南北戦争の背景や、リンカーンの生い立ちなどが省かれているので、時代背景、歴史の流れ、政治の仕組みなどある程度理解していないとわかりにくい面もあった。
 

 
リンカーンが、子供の写っている写真を見る場面が印象的だ。
写真の下には「2人で500ドル」などと書いてある。黒人は、奴隷であり、売買の対象だった。南部に基盤を置いている議員などは、奴隷解放には反対で、ましてや、解放後、選挙権を持たせるのか、と猛反対。黒人の参政権、女性の参政権なども認められていなかった時代だ。リンカーンが南部の戦争の終結後を視察するシーンがあるが、死人の山がすさまじい。
 
映画の前半は、やや退屈に感じ、睡魔に襲われてしまった。劇場には、40人くらい入っていたと思うが、途中で、2人ほどギブアップして退出してしまったようだ。
 
ダニエル・ディ=ルイスの迫真の演技は圧巻。
リンカーンそのもの!(実物は知らないが。)
 
ディ=ルイスの演技を見たいという人にはお勧め。
 
 
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