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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「まぼろしの邪馬台国」(2008)</span>

 

 
まぼろしの邪馬台国」が公開されたのは4年前の2008年。
堅そうな印象の映画で敬遠していたが、昨日BSで放送されていたので見た。
原作は「第一回吉川英治文化賞」受賞作品。
 
昭和40年代の日本に邪馬台国ブームをもたらした目の不自由な文学者・宮崎康平と、彼を支え続けた妻・和子の絆を描く感動ドラマ。
 
吉永小百合はいつも通りの熱演だが、宮崎康平を演じたのは、個性派という言葉では表現できない ”怪優”竹中直人がすごい。気性の荒さ、わがままな生涯が描かれるが、我慢にも限界があると妻役の吉永が、卵などを投げつけるシーンは、インパクトがある。
 
出演は、竹中直人吉永小百合に加えて、窪塚洋介江守徹大杉漣石橋蓮司余貴美子由紀さおり麻生祐未など実力派俳優に加え、柳原可奈子綾小路きみまろなど個性豊かなキャストが彩る。宮崎香蓮が長浜和子(吉永小百合)の少女時代を演じた。
 
明日の記憶」や「トリック劇場版」など、話題作を次々と発表する堤幸彦監督が、九州の美しい大自然を背景に描く、太古のロマンを追い求めた夫婦の愛の物語。
堤監督というと、デビュー作は、オムニバス映画の「バカヤロー! 私、怒ってます」第4話「英語がなんだ」(1988年)だが、「20世紀少年3部作がなんといっても強烈だ。
 

 
昭和31年。日中戦争で北京から博多へ一家で移住した長浜和子(吉永小百合)は、ラジオ番組「九州の歴史」を担当するフリーの声優に成長していた。その日、ゲストに迎えた宮崎康平竹中直人)は長崎の島原鉄道の社長であり、盲目の郷土史家だった。邪馬台国の起源を探求することに熱中する康平は傲慢憮然な人物だが、和子の柔らかい対応を気に入る。
 
そして、「島原に来んしゃい」と強引に誘った。1ヶ月後、島原を訪ねた和子は、康平から新規事業の観光バスのバスガイドの教師役を持ちかけられる。博多での仕事のめども立たない和子は引き受けて成功へと導いた。
 
ワンマン社長の康平は、社員の佐々木(窪塚洋介)たちからはもちろん、副社長の戸田(石橋蓮司)にも疎まれていた。やがて、ある日の役員会で康平は解任される。私生活では妻に夜逃げされて、幼い二人の子供を抱える康平。
 
すべてを失いながらも、邪馬台国に憑かれている彼の人柄に惹かれた和子は、康平からの求愛を受けた。康平と和子の二人三脚での邪馬台国探しが始まった。魏志倭人伝古事記をひもとき探求を続ける康平と、その生活を支える和子。金銭的な面では、有明銀行の頭取である江阪(江守徹)が援助を惜しまなかった。
 
九州の各地を訪れながら、康平と和子の旅は続く。8年もの歳月が費やされた康平の著書「まぼろしの邪馬台国」は、吉川英治文化賞を受賞した。その受賞パーティの夜、成長した康平の長男は夜逃げしたままだった実の母親(余貴美子)のもとを訪ねる。
 
帰郷後、長男は母から受け取った離婚届を康平と和子に渡す。こうして二人は、晴れて名実ともに夫婦となった。地元で新たにバナナ園という事業を起こした康平は、ようやく卑弥呼の墓を発見する。そこで見た幻の卑弥呼は、和子にそっくりだった。感激のまま息をひきとる康平。彼の幸福な半生は、周囲の多くのひとびとも幸福へと導くものだった(Gooより)。
 

 
邪馬台国の場所を示したとされる資料の通りに、盲目の康平に理解できるように立体地図を数日かけて作成する和子。これにより、康平が場所を手でなぞっていくとともに、実際の土地を旅する壮大なドラマだった。
 
竹中直人の映画はそれほど多くはみていないが「Shall We ダンス?」と同様、アクの強い強烈な個性がいかんなく発揮されていた。
 
☆☆☆
 
 
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