fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「上を向いて歩こう」(1962、日活)を見る。坂本九、吉永小百合、高橋英樹主演。

  

上を向いて歩こう」(1962)を見る。坂本九の同名ヒット曲から「太陽は狂ってる」の山田信夫が脚本を書き「暗黒街の静かな男」の舛田利雄が監督した歌謡青春ドラマ。撮影は「男と男の生きる街」の山崎善弘。91分、配給:日活。

日活青春映画の全盛時代の映画。出演は、坂本九高橋英樹芦田伸介吉永小百合浜田光夫石川進清水将夫などのほか、ダニー飯田とパラダイス・キングのバンドメンバーの面々が運送会社の社員として出演。

坂本九の大ヒット曲「上を向いて歩こう」は1961年の10月にレコードが発売で、映画は半年後の1962年4月に公開されている。映画が量産されていた時代。

この曲が外国で「SUKIYAKI」ソングとして大ヒットする前ということでまったく外国を意識していない。吉永小百合浜田光夫のコンビの映画は多いが、この映画ではラブストーリーの要素はない。主演は坂本九ということだが、他の俳優の様なオーラがなく、素人っぽさが出ている。

東京オリンピックを2年後に控えた東京の雑踏のような風景が描かれている。「松下電器」(現パナソニック)の大きなビルと看板や、市内を走る軽自動車やスナック、飲食店などの街の看板も懐かしい。まさに映画は時代と世相を映し出す鏡(笑)。
・・・

壁のレンガの上にタイトル文字が出る。少年鑑別所(少年院)のサイレンが鳴り響き、少年院の脱走シーンから話が始まる。

河西九(坂本九)と左田良二(浜田光夫)は脱走して、金を稼ぐために当り屋をやる。あたったオート三輪トラックは刑事で保護士・永井徳三(芦田伸介)のものだった。

永井は2人を自分の魚の運送会社においてやろうとするが、良二は逃げて、ドラムの師匠のところにいき、バンドボーイになる。

そこには喫茶店の用心棒でノミ屋で稼ぐ松本健(高橋英樹)がいた。健は妾の子で父親を見返すために大学を目指していた。

九は永井の会社で仲間たちと仕事をするがミスも多く、なかなかうまくいかないが、そこにいた永井の娘・紀子(吉永小百合)やその妹・光子(渡辺トモコ)と仲良くしながら、なんとか慣れ、永井から新車をもらえるまでになる。

健は大学に受かり、父親と対峙するが拒否されてしまう。健は昔、永井のところにいて、永井らとも敵対していた。良二は師匠の借金を返そうとしドラムをとられてしまう。

ドラムは健をひと泡吹かせようとした永井の会社の若者たちのところにもっていかれるが、九はそれを腕づくで取り返す。しかし、良二は九の車を売ろうとする。2人は殴り合うが、仲裁に入った紀子の説得で仲直りをした。若者たちには新しい朝が待っていた。

エンディングでは、坂本九高橋英樹浜田光夫吉永小百合ら出演者が横一列に並んで主題歌である「上を向いて歩こう」を一部原曲とは異なり、追加された歌詞で合唱した。♪上を向いて歩こう、涙がこぼれないように~♪。

 

■「にほんブログ村」にポチッと!

https://movie.blogmura.com/ranking/in   

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in