「アザーフッド 私の人生」(原題:Otherhood、2019、Netflix)を見る。
キャロル、ジリアン、ヘレンのママ友時代からの親友の3人が子離れと人生を見つめなおすコメディ・ドラマ。出演は「TINA ティナ」でアカデミー主演女優賞にノミネートされたアンジェラ・バセットのほか、製作総指揮も兼ねているフェリシティ・ハフマン(「トランスアメリカ」)、「6才のボクが、大人になるまで。」のパトリシア・アークエットなど。
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映画の冒頭、「Motherhood」(母であること)の文字が出るが、最初の「M」の文字が転げ落ちて「Otherhood」(他人)に変わってしまい、ニヤリとさせられる。
今はアラサーくらいになった息子たちが独立しているが「母の日」に連絡も全くよこさないことに不満を持ち、ニューヨークに暮らす息子たちの元へ訪れる旅を決行。
母親たちが、前触れもなしにそれぞれの息子の住むアパートなどに押しかけて行くので、さまざまな状況に直面。面食らったり、悩みに接するうちに、自分たちも、成長して行くというストーリー。
ピザがうまそう♪
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3人の母たちは、スーツケースを車に積み、車で、ニューヨークに向かう。
キャロル(アンジェラ・バセット)がマット(シンカ・ウォールズ)の家を訪れると、女性物の下着を見つけてしまう。キャロルは、マットとこれまでしっくりいっておらず、「私のことで知っていることを10個話してみて」というが、即答はなかったが、あとから、感動的なシーンへとつながっていく。
ヘレン(フェリシティ・ハフマン)がポール(ジェイク・レイシー)の家を訪ねてみると、ゲイ同士のシェアハウスだった。ヘレンは、前から薄々気づいていたようで、そのことを直接本人から聞きたかったようだ。ヘレンが落胆したは、ゲイであるということよりも元夫のほうは2-3年前に知っていたという事実で、なぜ自分には言わなかったのかということだった。
ジリアン(パトリシア・アークエット)がダニエル(ジェイク・ホフマン)を訪ねると、エリンという彼女がいて、指輪も用意していたはずだが、うまくいっていない様子であることがわかる。
ジリアンは知り合いの紹介で、ある女性をダニエルに紹介するが、その女性は、一方的にまくしたてる性格で、ダニエルはウンザリしてしまう始末。
ジリアンは、美容師をしているエリンに美容室で会うと、エリンの人柄の良さを理解。ただエリンは来週にも西海岸に引っ越すという。
エレン(後方左)
ジリアンは、ダニエルに後悔しないように伝えると、引っ越しの車を運転するエリンを追いかける。ダニエルは、とにかく車で移動中に話したいことがあると、車に乗りこんで自ら運転する。
1年後、ダニエルとエリンの結婚式が行われようとしている。新婦のお腹はふっくらとしていた。キャロル、ヘレン、などもしばらくぶりに集まって楽しいひと時となった。
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キャロル、ジリアン、ヘレン3人のやり取りが3人3様で面白い。3人の母とその子供たちの関係が淡々と描かれているが、キャロルにアヤメ(アイリス)の花が届く。注文した覚えはないがと配達人に言うが、「手紙もついています」という。
手紙には「母について知っている10のこと」が一つひとつ書かかれていた。それらを読むたびに、キャロルは、笑顔になり、喜びの涙を浮かべる。
■主な登場人物:
キャロル・ウォーカー(アンジェラ・バセット)
ジリアン・リーバーマン(パトリシア・アークエット)
ヘレン・ハルストン(フェリシティ・ハフマン)
ダニエル・リーバーマン(ジェイク・ホフマン)
ポール・ハルストン=マイヤーズ(ジェイク・レイシー)
マット・ウォーカー(シンカ・ウォールズ)