映画を見た記憶はないが音楽だけは印象に残っている映画が結構多い。
「夜霧のしのび逢い」(原題:The Red Lanterns(英), 1963)は映画を見ていない。ギリシャの舞台劇をもとに作られた娼婦たちの悲哀を描くドラマ。
こんな話:
ペテロ(ディミトリス・パパミカエル)とエレニ(ジェニー・カレツィ)は恋人同士。
デートをしても、いつも夕方帰ってしまうエレニ。エレニはペテロに自分のことを話そうとしなかった。何故なら彼女は、港町の”特殊”歓楽街で働いていたからだ。
エレニの同僚メリーには、店に通ってくる年下の若者が、アンナには、老人だが好人物の船長が求婚していた。その頃、公娼制度が法律で禁止されるという噂が流れ、その年のクリスマスはエレニにとって最高に幸せな時だった。
彼女は恋人といつまでも踊りつづけた。
一方、複雑な過去を持つ掃除女カテリーナのもとに、昔の恋人が帰ってきたのもその頃だった。公娼禁止の法律が成立した。
同時に、皮肉にもそれぞれの女たちのうえに、次々と不幸がやってきた。
アンナは船長遭難の知らせを受け、エレニの恋人は去っていった。
何故なら、彼女に横恋慕していた男の口から、彼女の商売が知れてしまったからだ。そして、メリーさえも、若者の叔父の反対で結婚できなくなった。
あらゆる哀しみと感傷をたち切り、過去を清算しようと決心したエレニの前に、恋人ペテロが再び現われた二人で新しく出直そうと・・・。
そして急に淋しくなった歓楽街を、カテリーナが恋人とゆっくりと歩いている。
二人はもう老人だが、山小屋での静かな生活が待っているのだ(MovieWalkerより)。
・・・
アレコス・ガラノスの戯曲を彼自身が脚色、ヴァシリス・ジョルジアディスが監督したギリシャの港町を舞台にした恋愛風俗映画。撮影はニコス・ガルデリス、音楽ヴァン・ウェッターとスタヴロス・サルカコスが担当。出演はジェニー・カレツィ、アレクサンドラ・ラディコウ、マリー・クロノプルーほか。
ギリシャの風俗映画というと「日曜はダメよ」(1960)を思い出す。
港町で働く男たちを相手にした娼婦の話。底抜けに明るいメリナ・メルクーリのお色気たっぷりの映画だった。
メルクーリはカンヌ国際映画祭の主演女優賞を受賞。
このあと多くの映画に出演したが、ある時、政治家に転身。
ギリシャの文化大臣にまでなった。日本にも、似たような
経歴の政治家(元女優)がいたような・・・。
「日曜はダメよ」
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