「錨をなげろ」(2008)を見る。先日見た「PASSION」(濱口竜介監督)と同じ「東京芸術大学大学院研究科第二期生終了作品2008」の6作品のうちの1本(船曳真珠監督)。当時15歳の新木優子の映画デビュー作というのが目にとまり見た。60分。
新木優子は松たか子主演の「告白」(2010)では女子高生のひとりで気付かなかったが、ドラマ「家売るオンナ」に事務員役で出ていた。アメリカのドラマの日本版「SUITS/スーツ」で、法律事務所のパラリーガル役で、キュートでしっかり者を演じていたのが印象的だった(写真)。
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10代半ばの母を亡くした少年・雄仁(広瀬斗史輝)は、奇妙な振る舞いをすることから周囲から疎まれている。その義理の妹・直子(新木優子)だけが、その能力を知っている。
雄仁の力は、人に危害を加える忌まわしいものだった。二人は、惹かれあっていて、一緒に家を出ていく。
のっぴきならない愛の行方の10年後を描く。突然、人間の手が赤い血に染まったり、東南アジア人が突然現れる言葉の通じない世界に少年が飛び込んだり、やや荒唐無稽の展開に戸惑う。
映画自体は超マイナー作品で、異色SF映画の意欲作だが、面白みに欠け、酷評も多く、「つまらない」と錨(いかり)のタイトルに「怒り」を覚える人もいるかも。直子が地球儀をくるくる回すシーンは印象的。映画専門学科の卒業映画なので「錨を上げて」のような名作ミュージカルは期待しないが…。
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