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<span itemprop="headline">★『「最前線の映画」を読む」』を読む。</span>



最前線の映画」を読む」』(集英社・インターナショナル新書、税込820円)という新書を読み始めた。興味のある項目から読めるのがいい。

これは米カリフォルニア州バークレー在住の映画評論家・町山智浩さんの本。
町山さんといえば、ラジオの「たまむすび」の電話出演、WOWOWの「映画塾」、「新・午前十時の映画祭」などでの劇場での登壇・解説などで知られる。


 
YouTubeなどで「○○(映画タイトル)と町山」などと入力すると、映画の解説を聞くことができる。映画を見る前と後の「予習」「復習」と前後編がある場合が多い。映画の中のセリフ一言などの背景などにも触れているので、面白い。


 
「最前線の映画」を読む」』で、例えば「ラ・ラ・ランド」での監督の意図などが解説されている。「ラ・ラ・ランド」のデミアン・チャゼル監督は、この映画の監督・脚本を務め高い評価を得た。第89回アカデミー賞では史上最多の14ノミネート(13部門)を受け、6部門を受賞した。チャゼル自身も史上最年少となる32歳1985年1月生まれ)監督賞を受賞
 
この若い監督は、とにかく過去の作品を見まくり研究しているようだ。
ラ・ラ・ランド」の映画1本だけでも、過去の映画にインスパイアされたとみられる映画が多く登場しているという。
 
映画の冒頭の車の渋滞シーンは「フォーリング・ダウン」。
その「フォーリング・ダウン」は60年代の「ウィークエンド」「81/2」の影響を受け、チャゼルはさかのぼって全て見たという。渋滞する車の中から聞こえてくる音楽はそれぞれ違っていて、このアイデアは、ヒッチコックの「裏窓」の各部屋から、それぞれ異なるラジオの音楽が聞こえてくるシーンといった具合。
 
この他オマージュという点では、カラーの色を原色に近い色にしたのは「略奪された七人の花嫁」「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」さらに「ニューヨーク・ニューヨーク」などの影響も受けているという。


            お気に入りミュージカルの1本「略奪された7人の花嫁」


ジーン・ケリー主演のミュージカル映画いつも上天気」や、あきらかに同じシーンがある「雨に唄えば」にも影響を受けているという。
 
未見の「いつも上天気」(原題: It's Always Fair
Weather, 1955) も見たくなった。

そんな背景を知って見ると、また別の面白さを発見できるかもしれない。


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