主演は、この映画でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたシシー・スペイセク。シシーは後に「歌え!ロレッタ愛のために」(原題: Coal Miner's Daughter、1980)でアカデミー賞主演女優賞を受賞している。
この映画の翌年に大ヒットとなった「サタデー・ナイト・フィーバー」(原題:Saturday
Night Fever、1977)のジョン・トラヴォルタが、チャラ男で出演しているほか、ブライアン・デ・パルマ監督の常連(「殺しのドレス」ほか)となりデ・パルマと結婚もしたナンシー・アレンも出演している。
・・・
いじめられっ子のキャリー・ホワイト(シシー・スペイセク)。
ある日、シャワー室で突然血を流しパニックに陥るが、助けを求める彼女に対してクラスメイトはあざ笑うだけ。キャリーは初潮を迎えただけだったのだが、キャリーの母親マーガレット・ホワイト(パイパー・ローリー)は狂信的なキリスト教徒で、生理の存在すら教えていなかった。
ある日、シャワー室で突然血を流しパニックに陥るが、助けを求める彼女に対してクラスメイトはあざ笑うだけ。キャリーは初潮を迎えただけだったのだが、キャリーの母親マーガレット・ホワイト(パイパー・ローリー)は狂信的なキリスト教徒で、生理の存在すら教えていなかった。
クラスメイトはいじめを咎められ、補修に出なければプロム参加取り消しという罰を受ける。罪悪感を抱いていたスー・スネル(エイミー・アーヴィング)はプロム参加を辞退し、自分の恋人トミー・ロス(ウィリアム・カット)に、キャリーとプロムに出てくれるよう頼む。最初は嫌がっていたキャリーも、押される形で了承。
ドレスを買う余裕のない彼女は自分でドレスを作るが、マーガレットは最後まで”笑いものになる”と反対した。
ドレスを買う余裕のない彼女は自分でドレスを作るが、マーガレットは最後まで”笑いものになる”と反対した。
プロム当日、キャリーは見違えるように美しく、周囲を驚かせた。
そしてキャリーとトミーは、プロムクイーン&キングに選ばれるが、それはクリスの策略だった。投票アンケート用紙を差し替えたのだ。
駆けつけたスーが見守る中、喜びの絶頂にいたキャリーの頭上からバケツに入った豚の血が降り注ぎ落ちてきた。キャリーの頭の中には”笑いものになる”というマーガレットの言葉が鳴り響き、怒りに支配されたキャリーのテレキネシスが暴走を始める。
会場を焼き尽くしたキャリーは、自分を轢き殺そうとしたクリスとビリーも殺めてしまう。自宅で血を落としたキャリーは母親に助けを乞う。
だが、マーガレットの口からは出産に関する後悔が語られ、キャリーにナイフを突き立てる。しかし、念力で物を動かせるテレキネシスによって、刃物を目で見ただけで動かし、母親にナイフなどが次々に突き刺さる。目がガキガキと動くシーンもスゴイ。キリスト像の体にナイフが刺さっているシーンと重なる。
自分を守るためとはいえ、母の命までも奪ってしまったキャリーは、家に石の雨を降らせて自分の命に終止符を打った。家の前にあった「FOR SALE(売家)」の十字の看板の文字の上には「キャリー・ホワイト地獄へ落ちろ!」となぐり書きがあった。
そして、トラウマに悩まされるスーだけが残ったが・・・。
・・・
ヒッチコックの後継者を自任するブライアン・デ・パルマ監督の作品であり、随所にヒッチコックの「サイコ」などを連想させるシーンが見られる。オマージュか、シャワーのシーンや、母親が包丁を持って迫るシーンなどである。焼け落ちる家も、どことなく高台のノーマン・ベイツ(「サイコ」)の家に似ていた。ラストシーンは、ショッキングで、今見ても色あせない驚きがある。
道路にさまよっていたキャリーを車で引いてしまおうと迫ったクリス(ナンシー・アレン)はビリー(ジョン・トラヴォルタ)がぶつかろうとすると車は、キャリーを見事によけて?大破してしまうシーンもすさまじい。
昨年の「SF・ホラー映画」の投票で「キャリー」に投票していた人が複数いたのを思い出した。ラストの衝撃か。続編とリメイク作品が製作されているが、オリジナルにはかなわないようだ。
「キャリー」(原題:Carrie, 1976)
日本公開日:1977年
上映時間:98分
ジャンル:ホラー、SF
監督:ブライアン・デ・パルマ
とりあえず”キャリー”オーバーとなっていた映画をようやく見た。
☆☆☆
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。