”X-MEN”シリーズ第2作の「X-MEN2」(「エックスメン2」原題:X2、2003)を見た。
「X-MEN」でスターの仲間入りを果たしたヒュー・ジャックマン
最近のアメコミは、数年前の”バットマン”からのリブート(再生)作品「ダーク・ナイト」などのように、ヒーローの内面を描いた作品が多い。それまでの超人の活躍をアクションたっぷりに描く作品とは徐々に異なってきているようだ。
また、X-MENなどのような作品は、登場人物のミュータントなどの背景を知らないと、なかなか作品に入り込めない。「スーパーマン」などのように小さい頃から、テレビで馴染んでいるヒーローは別として、アメコミ自体にあまり関心・興味がないので、”アヴェンジャーズ”なども本国で大ヒットしたが、面白くなかった。
・・・
「X-MEN」に登場する主要人物はほとんどがミュータント。
X-MENにおけるミュータントというのは「突然変異によって超人的能力を得た人間」のこと。どこかの惑星からやってきたエイリアンでもなければ宇宙人でもない。登場人物と関係性を頭に入れておかないと、なかなか理解できない。
クモに噛まれて能力を得たスパイダーマンとは違って、生まれながらの能力者ということのようだ。ただし、その能力を最初から肯定的に受け止めているキャラクターは多くなく、「俺(私)はなんでこんなにほかの人と違うのか!」と悩んでいる場合がほとんどだ。
この「人とは違うことへの葛藤」がX-MEN最大の魅力と言われており、原作や映画でも背骨となっている部分だといわれている。また、その能力のために人間から恐れられていることが多く、他のマーベルコミック作品と比べてもシリアスな展開になることが多いようだ。
・・・
「X-MEN」はシリーズとして、これまでに計7本が公開され、この8月には最新作が公開される。
「X-メン」(2000)、「X-MEN2」(2003)、「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」(2006)、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」(2009)、「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」(2011)である。2013年にはウルヴァリンを主役とし、「ファイナル ディシジョン」の後の時系列を描いた「ウルヴァリン: SAMURAI」、2014年には「ファイナル ディシジョン」と「ファースト・ジェネレーション」両方の続編となる「X-MEN: フューチャー&パスト」が公開された。
・・・
「X-MEN2」のストーリー:
政府の秘密機関で対ミュータント対策本部に属するストライカー(対ミュータント対策本部顧問:ブライアン・コックス)は、すべてのミュータントを摘発しようと強行作戦に出る。
人類との共存を目指す<プロフェッサーX>(パトリック・ヒューズ・スチュワート)が校長をつとめる「恵まれし子らの学園」を襲撃したのだ。学園は、プロフェッサーXが率いるチーム「X-MEN」の本拠地でもあった。
その目的達成のため、彼はプロフェッサーXを罠に嵌めて拘束してしまう。
辛くも襲撃から逃げ延びた学園の子どもたちとX-MENメンバーたちは、記憶を取り戻そうと放浪していた<ウルヴァリン>(ヒュー・ジャックマン)と合流。プロフェッサーXの奪還のために、アルカリ湖というダム湖の下にある軍事基地へ向かう。奇しくもそこは、ウルヴァリンの過去の秘密が隠されている場所でもあった。
一方、人類撲滅を目指すミュータントのテロ集団「ブラザーフッド」のリーダーである<マグニートー>(イアン・マッケラン)は、部下の<ミスティーク>(レベッカ・ローミン)の協力で監獄から脱出。ふたりもまた、アルカリ湖へ向かっていた。ストライカーとは逆に、マグニート—は全人類を撲滅しようと企んでいたのだ。
敵の敵は味方か? 壮絶な戦いの結末は?・・・といった展開となる。
アメコミ・ヒーローといえば「スーパーマン」や「スパイダーマン」以外は、日本では知名度が低かった。2000年にスタートした「X-MEN」シリーズによって、アメコミ・ヒーロー映画の面白さが、改めて認識されたと言えるかもしれない。
「X-MEN」の面白さは、何といってもミュータントたちの多彩な超人っぷり。
「X-MEN2」では、冒頭からラストまでアクションに次ぐアクションが見せ場。ド派手な映像が楽しめる。
派手に格闘するアクションは見所だが・・・。
ミュータントという存在は、人間の社会に見られるマイノリティの存在とみることができる。自身が実はミュータントであるということを、実の家族にカミングアウトしたとき、「大丈夫。治してあげるから」と言われる少年が登場。別に病気じゃないのに・・・と、傷つく少年。このテーマは、現代でもあちこちに見られる問題。
好みが分かれる映画のようだ。
★★
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。