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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」(2012)</span>

 

 
 
11部門ノミネートされ、監督賞、作曲賞、撮影賞、視覚効果賞の最多4部門を受賞した。日本公開は、今年1月24日だった。
 
アン・リー監督のアカデミー賞監督賞受賞は、「ブロークバック・マウンテン」(2005)に続いて2度目。リー監督は、それ以前には「グリーン・デスティニー」(2003)で、アカデミー賞外国語映画賞を受賞するなど、台湾が生んだ国際的な監督である。
 
さて「ライフ・オブ・パイ」だが、回想形式になっていて、実際に体験した主人公がカナダのライター(作家)に語るスタイルを取っている。ママジという老人から、伝説の船乗りがいるという話を聞いて、訪ねてきたのだ。
 
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乗っていた貨物船が遭難し、一匹のトラとともに救命ボートで漂流することになった少年パイのたどる運命を描く。1960年インド・ポンディシェリに生まれた少年パイは、父親が経営する動物園でさまざまな動物たちと触れ合いながら育つ。
 
その名前の意味が、インドでは、別のよくない意味にとられ、同級生からバカにされることになるが、学校の授業の科目ごとに、「先手」を打って、円周率の「パイ」だと説明し、数学の天才のように受け入れられる。
 


 
 
パイが16歳になった年、両親はカナダへの移住を決め、生活のために動物をアメリカに売ることを決断。一家は動物たちを貨物船(日本製)に乗せてインドをたつが、洋上で嵐に遭遇し貨物船が沈没。必死で救命ボートにしがみついたパイはひとり一命を取りとめるが、そこには体重200キロを超すベンガルトラもいた・・・。そのトラは、動物園での手違いでリチャード・パーカーという名前だった。
 
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映像としての驚きはあった。3Dを意識したと思われるシーンもいくつかあった。
魚が、左右に飛び散り、物にぶつかるシーンなどは、あのヒッチコックの名作「鳥」を思わせるような恐怖感と迫力があった。
 
ボートを上空からとらえた映像では、海中に大きなクジラなどが泳ぐ姿も描かれ、映像美が印象的だ。とくに、無人島の浮島にいたミーア・キャットという動物の群れは、壮観だった。羽のないペンギンにも似た動物で、数えきれないほどうようよといる(気持ち悪い)。
 
トラのパイに向かってくる目つきも怖い。
パイは、何とかして、懐かせようとするが、最後まで獰猛で、交流(理解)することはなかった。

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日本の保険会社の社員二人が調査に来た。
本社に報告しても信じてもらえないと、話を信じないので、別の話を「創る」のだが。
そちらも信用していない様子。作家に、どちらの話を信じるかと問うと、「トラがいる話」のほうを信じるというので、パイは笑顔になる。

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もともと好奇心の強い利発な少年だったパイ。宗教に興味を持ったパイは、様々な宗教について学ぶ内に、両親が信仰するヒンドゥー教の他に、キリスト教イスラム教まで信仰するようになる。映画がかなり哲学的な内容にもなっているようだ。別なストーリーとして作った、人間をシマウマ、オラウータンなどの動物にたとえたほうに真実があったとも取れる。
 
衝撃度の高い映画であることには違いなく、映像のすごさには驚いたが、感動はやや少なかった。
 
監督作品:
「推手」 (推手) Pushing Hands (1991)
「ウェディング・バンケット」 (喜宴) The Wedding Banquet (1993)
「恋人たちの食卓」 (飲食男女) Eat Drink Man Woman (1994)
いつか晴れた日にSense and Sensibility (1995)
「アイス・ストーム」 The Ice Storm (1997)
楽園をくださいRide with the Devil (1999)
グリーン・デスティニー」 (臥虎藏龍)Crouching Tiger, Hidden Dragon (2000)☆☆☆
「ハルク」 Hulk (2003)
ブロークバック・マウンテンBrokeback Mountain (2005) ☆☆☆
ラスト、コーション」 (色、戒) Lust, Caution (2007) ☆☆☆
ウッドストックがやってくる!」 Taking Woodstock (2009)
 
 
 
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