「ラッシュアワー」(原題:RUSH HOUR、1998)をみる。シリーズ3作品は、華麗なアクションで敵に立ち向かうリー捜査官(ジャッキー・チェン)と口達者なカーター刑事(クリス・タッカー)が絶妙なかけ合いとコンビを見せながら事件を解決するコメディ・アクション。監督は「ランナウェイ」でもタッカーと組んだブレット・ラトナー。チャン・ツィイーが出演した「2」は以前に見ている。
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ロサンジェルス在駐の中国領事ハンの娘スー・ヤンが誘拐されるという事件が発生。ハンは香港からエリート刑事リー(ジャッキー・チェン)を呼び出すが、部外者に口出しされたくないFBIにとってリーは邪魔な存在だった。
そこでFBIは、ロス市警のカーター刑事(クリス・タッカー)にリーを捜査から遠ざけるよう依頼する。
最初は反目し合っていたリーとお騒がせ刑事カーターだったが次第に二人は結束し、やがて意外な黒幕を突き止めるのだった…。
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この映画の面白さは、ジャッキー・チェン演じる武術の達人・リーとクリス・タッカー演じるトラブルメーカーで口達者なカーターの異色の凸凹コンビの痛快アクション。
カーターは、香港からやってきたリーが、英語がまったくわからないと早合点するが、実は黙って相手の様子を見ていたということがわかるおかしさ。口から先に生まれたような騒々しいカーターと落ち着いた性格のリーとのコンビが笑わせる。
アジアでトップスターだったジャッキーチェンがハリウッドスターとしての地位を築いた作品。「ドランクモンキー 酔拳」(1978)で、ジャッキーはスーパースターとしての地位を不動にし、「クレージーモンキー 笑拳」(1979)では監督業にも進出。
1979年にはロー・ウェイプロを離れ、新たにゴールデン・ハーベスト社に移籍。ゴールデン・ハーベストで最初に製作した映画は、自ら監督と主演作を務めた「ヤングマスター 師弟出馬」(1980)。
1980年代に入ると「プロジェクトA」(1984)や「ポリス・ストーリー/香港国際警察」(1985)に代表される、自ら命懸けのスタントをこなす監督・主演作品が大ヒット。