
アカデミー賞の前哨戦と位置づけられる「第83回ゴールデングローブ(GG)賞」で、映画部門で最もノミネーションを獲得したのは、ポール・トーマス・アンダーソン(PTA)監督の「ワン・バトル・アフター・アナザー」の9つ。次いで、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得したヨアキム・トリアー監督の映画「センチメンタル・バリュー」が8、マイケル・B・ジョーダン&ヘイリー・スタインフェルド主演のホラー映画「罪人たち」が7と続いている。
そんな中、Netflixが映画部門とドラマ部門あわせて合計34ノミネート(日本ベース、米国では35)を獲得し、大旋風を巻き起こしている。
Netflixといえば、先日、米大手メジャー映画会社の一角であるワーナー・ブラザースの買収を発表したばかりだが、GG賞のノミネーションでは、映画とドラマ部門を席巻する形になった。
数年前までは、Netflix作品がぼちぼちとノミネートされてきて「動画配信会社が?」とやや違和感と驚きをもって受け止められてきたが、今では、GG賞、アカデミー賞を大きく左右するほどの勢力、影響を持つに至っている。
今回のGG賞ノミネートでは、「映画部門」でもノミネートラッシュが起きている。ギレルモ・デル・トロ監督・脚本の「フランケンシュタイン」が作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞など主要部門を押さえた。

科学の力で不死の生命を生み出そうとする天才科学者の傲慢さと、誕生した“怪物”の孤独と渇望を描く壮大なドラマとなっている。
「ジェイ・ケリー」はジョージ・クルーニーが主演男優賞、アダム・サンドラーが助演男優賞にノミネート。クルーニーは受賞すれば「ファミリー・ツリー」以来となる。

「アニメ部門」では「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」が作品賞、主題歌賞、興行成績賞にノミネート。

「テレビドラマ部門」では、大ヒット作「ウェンズデー」シーズン2のジェナ・オルテガが主演女優賞に食い込んだ。ティム・バートンの奇妙でユーモアある世界観と、闇と陰謀が渦巻くストーリーが世界中で支持され、すでにシーズン3が決定している。

さらに、配信11日間で視聴回数6630万回を叩き出し、英国政府までも動かした「アドレセンス」が作品賞ほか主要部門にノミネート。
この作品は、ワンカット撮影の緊張感と、15歳のオーウェン・クーパーの圧倒的演技が話題になり、エミー賞でも史上最年少受賞を果たしている。

そのほか「モンスターズ: エド・ゲインの物語」「ザ・ディプロマット」「ブラック・ラビット」「ブラック・ミラー」「BEAST」など、各ジャンルで存在感を見せている。
映画とテレビドラマ、そして、実写とアニメ、あらゆるジャンルを網羅し、様々な Netflix作品が続々と賞レースに名乗りを上げており、今後発表されるアカデミー賞などでのノミネートにも期待が高まっている。
第83回ゴールデングローブ賞Netflix作品ノミネート一覧
<映画部門>
■「フランケンシュタイン」
作品賞[ドラマ部門]、監督賞[ドラマ部門](ギレルモ・デル・トロ)、主演男優賞[ドラマ部門](オスカー・アイザック)、助演男優賞(ジェイコブ・エロルディ)、作曲賞
■「ジェイ・ケリー」
主演男優賞[コメディ・ミュージカル部門](ジョージ・クルーニー)、助演男優賞(アダム・サンドラー)
■「トレイン・ドリームズ」
主演男優賞[ドラマ部門](ジョエル・エドガートン)、主題歌賞
■「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」
アニメ映画賞、主題歌賞、興行成績賞
<テレビドラマ部門>
■「ウェンズデー」シーズン2
主演女優賞[ミュージカル/コメディ部門](ジェナ・オルテガ)
■「アドレセンス」
作品賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門]、主演男優賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門](スティーヴン・グレアム)、助演男優賞(オーウェン・クーパー)、助演男優賞(アシュリー・ウォルターズ)、助演女優賞(エリン・ドハーティ)
■「モンスター: エド・ゲインの物語」
主演男優賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門](チャーリー・ハナム)
■「ザ・ディプロマット」シーズン2
作品賞[ドラマ部門]、主演女優賞[ドラマ部門](ケリー・ラッセル)
■「ブラック・ラビット」
主演男優賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門](ジュード・ロウ)
■「ブラック・ミラー」シーズン7
作品賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門]、主演男優賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門](ポール・ジアマッティ)、主演女優賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門](ラシダ・ジョーンズ)
■「BEAST -私のなかの獣-」
作品賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門]、主演男優賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門](マシュー・リス)、主演女優賞[リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/TV映画部門](クレア・デインズ)
「こんなのみんなイヤ!」
作品賞[ミュージカル/コメディ部門]、主演男優賞[ミュージカル/コメディ部門](アダム・ブロディ)、主演女優賞[ミュージカル/コメディ部門](クリステン・ベル)
■「ケヴィン・ハートのそれなりのオトナ」
ベストパフォーマンス・スタンダップコメディ賞
■「リッキー・ジャーヴェイスのどうせ皆死ぬ」
ベストパフォーマンス・スタンダップコメディ賞
■「サラ・シルヴァーマンのサヨナラを振り返る」
ベストパフォーマンス・スタンダップコメディ賞
GG賞の授賞式が行われるのは現地時間1月11日(日)。今シーズンの賞レースの展開、そしてアカデミー賞の行方を占う上でも注目を集めるゴールデン・グローブ賞。誰がトロフィーを手にするのか。
<映画の部>(N)はNetflix
作品賞(ドラマ部門)
- 『フランケンシュタイン』(N)
- 『ハムネット』
- 『It Was Just an Accident(原題)』
- 『The Secret Agent(原題)』
- 『センチメンタル・バリュー』
- 『罪人たち』
作品賞(ミュージカル&コメディ部門)
- 『Blue Moon(原題)』
- 『Bugonia(原題)』
- 『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』
- 『しあわせな選択』
- 『Nouvelle Vague(原題)』
- 『ワン・バトル・アフター・アナザー』
アニメーション映画賞
シネマティック&ボックスオフィス・アチーブメント賞(興行成績賞)
- 『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』
- 『F1/エフワン』
- 『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』(N)
- 『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』
- 『罪人たち』
- 『WEAPONS/ウェポンズ』
- 『ウィキッド 永遠の約束』
- 『ズートピア2』
非英語作品賞
- 『It Was Just an Accident』(フランス)
- 『しあわせな選択』(韓国)
- 『The Secret Agent』(ブラジル)
- 『センチメンタル・バリュー』(ノルウェー)
- 『Sirāt』(スペイン)
- 『The Voice of Hind Raja』(チュニジア)
主演女優賞(ドラマ部門)
- ジェシー・バックリー『ハムネット』
- ジェニファー・ローレンス『Die My Love(原題)』
- レナーテ・レインスヴェ『センチメンタル・バリュー』
- ジュリア・ロバーツ『アフター・ザ・ハント』
- テッサ・トンプソン『ヘッダ』
- エヴァ・ヴィクター『Sorry, Baby(原題)』
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